「肘の痛みでラケットが握れない」。そんな悩みを抱えて当院に来られたのは、週5回テニスを楽しんでいる60代の女性でした。
突然の痛みで練習もままならず、しかも3日後には大事な試合を控えていたため、
「このままでは出場できないかもしれない」という大きな不安を抱えていました。
彼女の症状は「テニス肘(外側上顆炎)」と呼ばれるもので、
ラケットを握ったり手首を反らしたりする動作によって肘の外側に痛みが出るケースです。
単なる肘の使いすぎと思われがちですが、実際には前腕の筋肉や肩、背中、
さらには体全体の使い方が関係していることも少なくありません。
初回来院時、肘そのものだけでなく、前腕の筋肉が強く張っていること、
肩甲骨や骨盤の動きが制限されていることも確認できました。
テニスは全身運動ですが、体幹や下半身がうまく使えないと、その負担が腕や肘に集中してしまいます。
そのため、施術は痛みの出ている肘だけでなく、関連する筋肉や姿勢全体を整える「リリース整体」を行いました。
具体的には、硬くなった前腕の筋膜をやさしくリリースし、肩甲骨周りや体幹の動きを改善するアプローチを加えました。
また、呼吸を整えることで自律神経を落ち着かせ、体がリラックスしやすい状態をつくります。
施術後には「肘を動かすときの痛みがかなり軽くなった」と笑顔を見せてくださいました。
その後、彼女は予定通り3日後の試合に出場し、無事にプレーを楽しむことができました。
数回のケアを続けるうちに、練習量が多いと前腕の張りは出るものの、
強い痛みはなく日常生活や趣味を問題なく続けられるようになっています。
このケースから分かるのは、テニス肘の原因は「肘だけ」にあるわけではないということです。
全身のバランスや筋肉の使い方を整えることで、痛みの改善だけでなく再発予防にもつながります。
もしあなたも「肘が痛くて趣味を諦めそうになっている」「病院では異常なしと言われたけど痛みが続いている」と感じているなら、
早めのケアをおすすめします。
症状の根本にアプローチすることで、再び好きなことを思い切り楽しめる体を取り戻すことができるはずです。
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