前回の「バンザイ体操」からさらに肩甲骨まわりをほぐすストレッチを紹介します。
●第1ステップ「肩甲骨を寄せて上げる」
まず、立ったまま背筋を伸ばします。後ろで手を組み、肘を伸ばして、肩甲骨を寄せます。背中が縮まって胸が開く感じです。その状態からさらに肩甲骨を上にグーっと上げます。後ろで組んだ手は身体から離れるように、斜め上へ持ち上げていきます。
このとき、上半身が前に傾いてはいけません。上半身は良い姿勢のままです。その状態のままで、バンザイ体操と同じことを行います。
顎を引いて、上を向いて、口をうーんととがらせて、1、2、3。口を戻します。後ろ手の腕は、ずっと斜めに上げたままです。次に、上を向いて、口をとがらせたまま、首を右に傾け、1、2、3。左に傾け、1、2、3。首筋の筋肉を伸ばします。口をへの字に戻します。次に、正面を向いた顔を左右に向けます。顎は引いたままです。右を向いて、1、2、3。戻して、左を向いて、1、2、3。今度は左右に倒します。右に倒して、1、2、3。戻して、左に倒して、1、2、3。最後は、頭を斜め前に下げます。右に、1、2、3。戻して、左に、1、2、3。後ろに上げた腕を戻します。これで、第1ステップは終わりです。
●第2ステップ「肩甲骨を寄せて下げる」
また同じように、立ったまま背筋を伸ばします。後ろで手を組み、肘を伸ばして、肩甲骨を寄せます。その状態から肩甲骨を下にぐーっと下げます。今度は組んだ手を身体から離さずに下に下げていきます。
肩甲骨を寄せて下げた状態で、先ほどと同じことをします。特に頭を横に倒す運動では僧帽筋が伸び、斜め前に下げる運動では肩甲挙筋が伸びます。いずれも肩こりのときに張ってしまう筋肉です。これが第2ステップです。
「バンザイ体操」とセットで行えばフルコースですが、仕事中に、ちょっと首が痛いかなとか、肩がこってきたかなと感じたときに、どれか一つ、あるいはその一部でもやると楽になります。頭もスッキリします。
このストレッチは、首や肩、肩甲骨の筋トレにもなっています。最初は疲れを感じるかと思いますが、続けていくことで筋力が強くなり、より姿勢を保持できる時間が延びていきますので、一石二鳥です。
●最後にほぐす
バンザイ体操も含め、これらのストレッチを一通りやると筋肉は思いのほか張ります。そのため、最後に張った筋肉をほぐします。両腕を水平に上げ、そこから肘を上に90度曲げた状態にして肩を回します。肩、肩甲骨が前後、上下に大きく動くようにゆっくり回します。前に回したら、今度は後ろに回します。ゆっくりほくしたところでストレッチを終えます。お仕事の合間や休憩時間に、ぜひお試しください。続けていくうちに、肩こり、首コリは改善されていくと思います。