パーキンソン病は固縮・振戦・無動・姿勢反射障害といった行動障害を主症状とする疾患であり、 病理学的所見としては、中の黒質線条体経路に分布しているドパミン神経が脱落することが主な特徴です。
パーキンソン病は大別すると、孤発性(90%)と家族性(10%)に分けられますが、原因遺伝子のある家族性疾患の研究と異なり、孤発性疾患の場合は研究ツールとして黒質線条体のドパミン神経の脱落を促す薬剤がこれまで使用されてきました。
・パーキンソン病の病因分子の一つである「PARK9」が、水素イオンとカリウムイオンを輸送するタンパク質であることを発見しました。
・PARK9 による水素イオンとカリウムイオンの輸送異常が、パーキンソン病の原因となる「α-シヌクレイン」の細胞内蓄積に関与することを突き止めました。
・本研究成果は、パーキンソン病の発症機構や治療方法の解明に向け、新たな道を開くことが期待できます。
パーキンソン病では、運動に関わるドパミン神経細胞が死ぬことで、シグナル伝達が不全になり運動機能の障害(手足が震える、こわばる等)が生じます。
パーキンソン病患者では、水素イオン輸送機能が低下 しており、α-シヌクレインが分解されず蓄積することで神経細胞が死に至る。
中脳黒質ドパミン神経細胞にも、もちろんミトコンドリアは存在し、正常な細胞であれば、損傷や老化により機能が低下したミトコンドリアを、選択的に除去する非常に優れたシステムで細胞を保護しています。
このシステムがうまく機能しないことで、機能低下したミトコンドリアが蓄積し、パーキンソン病の発症につながっているのではないかと考えられています。
水素を摂り入れることでパーキンソン病を予防、進行を抑制できる可能性が示されています。
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