食後、強い眠気に襲われたり、倦怠感を感じていませんか?
もしかしたらそれは体内で「血糖値スパイク」が起きているのかもしれません。
血糖値スパイクを起こしてしまうと身体に大きな負担になってしまいます。
そんな危険な血糖値スパイクについてお話していきます。
血糖値スパイクとは食後の短時間に血糖値が急上昇することをいいます。
米やパンなどの穀物に多く含まれる炭水化物(糖質)を食べると、小腸でブドウ糖に分解、吸収され、血液中に取り込まれます。その結果、血中のブドウ糖濃度が上がります。
これが血糖値の上昇です。
血中のブドウ糖濃度が上がると、膵臓でインスリンというホルモンが作られ、血管内に分泌されます。インスリンは血液中のブドウ糖を取り込むよう細胞に働きかけます。
インスリンの働きを受けて、最初に肝臓でブドウ糖が蓄えられ、残りが筋肉や脂肪などに取り込まれます。これによって血中のブドウ糖濃度が下がります。
これが血糖値の低下です。
血糖値スパイクは、インスリンの分泌が大きく影響しています。
膵臓の老化や肥満などによってインスリンを分泌する能力が衰えると、分泌量が減ったり、分泌するタイミングが遅くなったりします。
すると、細胞がブドウ糖を取り込むことができず、血糖値の急激な上昇を招きます。
さらに急上昇した血糖値を抑えるために、後からインスリンが大量に出てしまうと、今度は血糖値の急降下を招きます。
こうした血糖値の乱高下が血管にダメージを与えてしまいます。
そうなると動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中による突然死のリスクが高くなると考えられています。
※こんな方は要注意
・炭水化物中心の食事をたくさん食べる
・食べる速度が早い
・運動不足
・血縁者に糖尿病の人がいる
では血糖値スパイクを避けるために気をつけるべき事を紹介していきます。
☆よく噛んでゆっくり食べる
よく噛んでゆっくり食べることで、腸での炭水化物の吸収速度をゆるやかにすることができます。早食いはNGです。
☆食物繊維を多く含む野菜類から先に食べる
食物繊維を多く含む野菜などを最初に食べると、食物繊維が腸の壁をコーティングし、後から糖が入ってきた時に、その吸収をゆっくりにする作用があります。
☆食後の運動
食後、動かずにいるとなかなか血糖値が下がらず、血糖値の高い状態が続いてしまいます。食後の運動は血液中のブドウ糖が筋肉で大量に消費され、高血糖を抑えます。
食後は、軽く散歩などをして糖の吸収を抑えましょう。
食事内容ももちろん大切ですが、食べる順番や良く噛んで食べることを意識して食事することで
身体の負担を軽減し、より効果的に栄養を摂取することができます。
食事方法を見直し、血糖値スパイクを防ぎ、病気になりにくい元気な身体を作っていきましょう!