いい姿勢の鍵～抗重力筋～(2023年01月17日 11時54分) FREE ROM 鎌倉由比ヶ浜店

普段、立っているとき、座っているときどんな姿勢か気にしていますか?姿勢が崩れると身体に様々な問題を起こしやすくなります。
良い姿勢の維持には抗重力筋という筋肉群が無意識的に働いてくれています。
今回はそんな抗重力筋についてお話していきたいと思います。


抗重力筋とは、地球の重力に対して立位や座位などの姿勢を保持する筋肉のことを言います。
この抗重力筋は、運動など体を動かしているときに働く訳ではなく、無意識に姿勢を保持しているときに働いている筋肉です。つまり、重力と抗重力筋とが均等に釣り合っていることを意味します。
ですので、生まれたばかりの赤ちゃんは重力に対して抗重力筋がまだ発達していないので座ったり、立つ事ができません。成長と共に、まず抗重力筋が鍛えられていき座ったり、立つことができるようになります。
抗重力筋は、日常生活で常に働いている部位ですがこの筋肉が衰えてしまうと重力に対して正しく姿勢を保持することが難しくなります。そのため高齢者の姿勢保持に非常に重要な部位となります。
抗重力筋を大きく分けると5箇所が挙げられます。

背中:脊柱起立筋、広背筋
腹筋:腹直筋、腸腰筋
お尻:大臀筋
太もも:大腿四頭筋
ふくらはぎ:下腿三頭筋
この背中・腹筋・お尻・太もも・ふくらはぎの抗重力筋が前後に働きながら重力に対してうまくバランスを保っています。

抗重力筋の働きは、基本的な立位姿勢からの重心線がズレるのを直ちに補正することにあります。
理想とされる基本的な立位姿勢には「ニュートラルポジション」という姿勢があります。
このニュートラルポジションは、重力に対してもっとも効率的に身体を支えることができる姿勢です。
横から見て以下の5点が直線上の位置する姿勢が理想的な姿勢です。

・耳のやや後ろ
・肩の外側の出っ張り
・骨盤の横の出っ張り
・膝の皿の後ろ
・外くるぶしの前

通常の立位姿勢は、腹筋群や太ももの筋肉よりも背面部の背中やふくらはぎの筋肉が重要な働きをしているんです。


抗重力筋は、通常日常生活を送っているだけでも常に働いている筋肉です。
しかし、筋力は何もしなければ年齢と共に衰えていきます。日常生活の中で立ち座りや立っていることが辛くなったと感じている方はこの抗重力筋の低下が起こっているかもしれません。
特にリモートワークなどの普及により外出機会が減ったり、座りっぱなしや全く運動をしない方は抗重力筋が弱化してしまうため抗重力筋同士のバランスを崩して姿勢が崩れてしまいます。
姿勢は印象にも大きく影響を与えます。是非、一度自分の姿勢がどうなっているか確認してみましょう。