立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛み、
こんな症状最近多いなと感じることありますか?それもしかしたら貧血が原因で起きているかもしれません。
今回はそんな貧血についてお話していきたいと思います。
貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンという物質が少なくなった状態です。ヘモグロビンは血流に乗って酸素をカラダのすみずみまで運ぶ働きをしています。
そのため、ヘモグロビンの量が低下するとカラダの組織に十分な酸素が行き渡らず、さまざまな不調があらわれるようになります。
この貧血、一般の方もそうですが運動を頻繁にする人やアスリートにとって多く現れます。
貧血と聞くと血が足りないと思う方が多いですが、正しくは血液の中のヘモグロビンが減っていることが原因です。
ヘモグロビンは酸素とくっつき、全身へ酸素を送り届ける役割を持っています。そのためヘモグロビンが減少すると、全身が酸素不足で「酸欠状態」となり、めまいや動悸、息切れなどの貧血の症状が現れます。
貧血の原因として最も多いのは、体中に酸素を運ぶ働きをするヘモグロビンの重要な材料のひとつである鉄分が不足することによる鉄欠乏性貧血です。
貧血と大きく関係する鉄分は人間が体内で合成できない栄養素なので、鉄分を補給するためには食べ物や医薬品、サプリメントで外部摂取するしか方法がありません。
体内で生成できない栄養素ということは、鉄分は外部から補わなければ減っていく一方。鉄分を摂取しなければどんどん体内の鉄分量が減っていくため、貧血が悪化してしまう一因にもなってしまうのです。
質の高い血液があってこそ筋肉に十分に酸素が運搬され、本来の運動機能が発揮されるようになります。
★アスリートは特に重要
日々トレーニングや試合で身体を酷使するアスリートにとって血液から健康でいることは特に重要になってきます。
「疲れやすい」 「すぐに息があがってしまう」 「いつもと同じプレーができない」 「頑張ってるけど走れない」
と感じるアスリートは貧血を疑ってみる必要があるかもしれません。
アスリートの貧血で多いのは『鉄欠乏性貧血』と『溶血性貧血』です。
『鉄欠乏性貧血』は一般の人にも多い貧血のタイプで、そもそも鉄の摂取量が不足していたり、なんらかの理由で吸収が阻害されていたり、また発汗や排尿(運動後は特に鉄が排出されやすい)、月経などにより鉄が失われ、赤血球の合成に必要な鉄の需給バランスが崩れた状態に起こる貧血です。 アスリートの場合は大量の発汗とともに鉄が失われていきます。
また、鉄は赤血球中のヘモグロビンに含まれるだけでなく、その他血液中のトランスフェリン、組織中のミオグロビンやフェリチンといったタンパク質と結合しています。筋肉に存在するのがミオグロビンであり、ヘモグロビンが運んできた酸素を受取り、筋肉に貯めておく役割を担っています。つまりアスリートは筋肉量が多いため、それだけ鉄の需要が高く、意識的に摂取しなければ貧血になってしまうのです。
新体操やフィギュアスケートなどの体重を常に意識する審美系競技も食事量のコントロールにより栄養状態が偏り、貧血になるケースも多くみられます。
『溶血性貧血』は身体が衝撃を受けることで血管が押しつぶされ、赤血球が変形・破壊され溶けてしまうことにより発症する貧血です。飛び出たヘモグロビンは尿や汗に混じって体外に排出されてしまいます。
マラソンや駅伝などの陸上長距離、サッカー、バスケットボール、バレーボール、剣道、体操など強い踏み込みやジャンプをともなう競技で生じやすいと言われています。
成長期を迎えるジュニアアスリートも貧血には要注意です。 筋肉や骨格が成長段階にあり、運動量が飛躍的に増大する時期には鉄の需要も増え、『鉄欠乏性貧血』が発症するリスクが高まります。
特に注意が必要なのは身長が伸びている時期で、2か月で1~2㎝伸びている場合は特に注意が必要となり、鉄が多い食材を積極的に摂取するなど配慮が必要です。
このように一般の方はもちろんスポーツする方やスポーツをしているお子様がいる方にとってはとても大事なことで頭にとどめておく必要があります。
栄養や身体のケアにより意識を持って、安全に有意義にスポーツを楽しめるように身体作りをしていきましょう!