こんにちは!こころ鍼灸接骨院の村井です
今日も昨日に続いてお話を続けましょう
年をとっても自立した生活を送りたいと願う気持ちは、誰もが持っていることでしょう。
そのためには、筋肉を一定水準以上、維持していなければなりません。
人の身体は年とともに変化していきます。筋肉や神経、骨、血管などあらゆる組織の諸機能は加齢とともに低下する傾向にあります。
人間である以上、これらの老化現象はさけることはできません。しかし、老化に運動不足が加わることで、これらの機能低下がさらに加速している人がたくさんいます。
豊かで機械化された便利な現代社会においては、日常生活で身体を動かす機会が減り、このような状況下で長く生活していると、ますます運動機能は低下してしまいます。
いつまでも元気で自立した生活を送るためには、生活環境に適応できる身体能力(この能力のことを『生活フィットネス』とよびます)が必要です。
生活フィットネスは年とともに低下していきますが、この低下のパターンには大きな個人差があります。
平均的な生活を送っている人と比べて、よく体を動かしている人は年をとっても生活フィットネスを高い水準に維持しています。
一方、運動不足が続くと生活フィットネスは低下していきます。また、病気などをきっかけにして急激に生活フィットネスが低下してしまう場合もあります。
生活フィットネスには筋力、持久力、柔軟性などさまざまな要素がありますが、なかでも特に重要な要素は「脚筋力」でしょう。
脚筋力が低下するといすから立ち上がる、歩く、階段を昇るといった日常生活運動がスムーズに行なえなくなります。
また、歩行時に脚が高く上がらず少しの段差につまずいてしまうことや、バランスを崩したときに身体を立て直したり踏ん張ったりする筋力が低下していることが、
転倒の原因となっています。高齢になると骨の強度が弱まっている場合が多く、転倒により骨折してしまうと、寝たきり生活を余儀なくされる場合も少なくありません。
自立した日常生活を送ることができなくなる機能水準を『寝たきりライン』とよぶことにします。
寝たきりラインに近づくということは生活能力に余裕がなくなるということです。
欲しいものがあったときに貯金があれば買うことができます。貯金は「ゆとり」でもあるわけです。
筋肉もお金と同じでいざというときのために「貯筋」しておくことが必要です。例えば、突然病気になって入院しなければならなくなっても、
筋肉の貯筋にゆとりがあれば、病気や怪我が治ったときにまた普通の生活に戻ることができます。しかし、病気や怪我で入院している間に貯筋が減ってしまい、
寝たきりラインを下回ってしまうと、病気は治ったのに歩けなくなってしまったということにもなりかねません。『備えあれば憂いなし』は筋肉にもあてはまるのです。
さて次の回からは貯筋のお話をしていくことにしましょう