おはようございます!こころ鍼灸接骨院の村井です
昨日に引き続き呼吸筋のお話です!
デスクワークが中心だったり、スマートフォンやパソコンなどを長時間見る生活を続けたりすることの多い現代社会では、どうしても姿勢が悪くなりがちです
このような姿勢でずっと作業をしていると猫背で肩こりがひどくなります。
「フォワードヘッド&ラウンドショルダー」と呼ばれるこのような姿勢には、次の特徴があります。
息を吸う時に肋骨を引き上げて呼吸を助ける「小胸筋しょうきょうきん」が硬くなり、胸の前側から肩甲骨が引っ張られるような感じになります
肩甲骨が外側に開き、肩が前のほうへ巻き込みやすくなる
肩甲骨が引き上げられ、頭が前のほうに突き出た状態になる。頭を支えるために首の後ろの筋肉が引っ張られるように常に緊張した状態になるため、肩こりの原因になりやすい・・
さらにこうした姿勢は、胸郭の動きが制限されるので、必然的に呼吸が浅くなります。このような状況であっても身体に必要な空気を取り込むためには、呼吸の回数を増やして対応しなければなりま
不安が多いと呼吸回数が増えやすい
呼吸には大きく次の3つの働きがあります
1 生きるため(代謝性呼吸)
生命を維持するため、無意識に呼吸して体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出しています
2 しゃべるため(行動性呼吸)
話す、歌うなど「音」を出すうえで呼吸は不可欠です。自分の意志で呼吸の深さやリズムを変えることができます
3 感情で変化(情動性呼吸)
喜怒哀楽の感情に伴って呼吸の深さや速さ、回数などが変化します
この中でとくに注目したいのが3の「感情で変化(情動性呼吸)」です。怒りや悲しみなどのネガティブな感情になった時に呼吸が乱れたりするような状況をイメージしてください。
体内に取り込む空気の量は、1回の換気量(1回の呼吸で吸う息の量)×1分間の呼吸回数による「分時換気量」で算出されます
浅い呼吸をたくさんすることで体内に取り込む空気を一定に保つ人もいれば、深くゆっくりした呼吸で空気を取り込む人もいるように
呼吸の深さや回数には個人差があります。この呼吸の個人差には情動的な変化が加わることで次のような傾向が現れやすくなります
不安やストレスなどが多い→呼吸が浅く、速くなり、1分間の呼吸回数が多くなる。
不安などが少なくリラックスしている→呼吸が深く、ゆっくりしたスピードになり、1分間の呼吸回数が少なくなる。
このことは平均年齢20.8歳の男性16人を対象に行った研究で明らかになりました
特性不安(性格の特徴として常に持つ不安)の大きさと、安静時の呼吸回数を測定したところ
不安スコアが小さい人ほど呼吸回数が少なく、不安スコアが大きい人ほど呼吸回数が多いという結果になったのです
不安やストレスが多いと呼吸が浅くなりやすいですが、その一方で姿勢の悪さなどから胸郭の動きが制限されて呼吸が浅くなってしまい
呼吸数を増やさざるを得ない状況となることで、さらに不安やストレスが助長される可能性も否めません
浅くて速い呼吸が続くということは、常に不安にさらされていることを意味し、身体的にもメンタル的にもさまざまな悪影響が及ぶと考えられます。
ストレス社会といわれる現代において、多くの不安を抱えて生きている方は少なくありません
不安をとるために気分を変えろといわれてもそれはなかなか難しい話です。しかし、呼吸は意図的に変えることができます
つまり、不安やストレスにより浅く速くなっている呼吸を意識的に深くゆっくりすることで、気分にポジティブな変化をもたらすことができるのです
それではどんなストレッチをして呼吸を深くしていけば良いでしょうか?
ここからは明日のお話☆彡
みなさま今日も豊かな一日になりますように