フィッシュスパとは？マッサージの説明と対象サロンの予約

フィッシュスパ

素足になって膝から下を温水に浸し、水中を泳ぐ小魚に足の古くなった角質をついばませるというもの。魚は温水でも生きられるドイツ生まれの淡水魚「ガラ・ルファ」（通称・ドクターフィッシュ）。この魚のついばみ行為による肌へのピーリング効果に加え、魚が角質をついばむときのチクチクとした刺激が低周波マッサージを受けているような心地よさであることから、マッサージ・リラクゼーション効果も得られるという声も。フィッシュスパはドイツやトルコ、シンガポール、タイ、インドネシアなどで見られ、日本では温浴施設やレジャー施設、イベント会場などで体験することができます。

トルコで古くから用いられた伝統的な治療法

フィッシュスパは、世界三大美女と言われるクレオパトラも愛したとされる、紀元前から伝わる伝統療法。現在もドイツやトルコでは、アトピー性皮膚炎や乾癬（かんせん）、ニキビなどの皮膚疾患の治療に用いる医療行為として認められています。日本でも近年メディアで取り上げられてから話題になり、「ドクターフィッシュ」という名前でも親しまれているセラピーです。

フィッシュスパで用いる魚は、コイ科の淡水の熱帯魚で学名を「ガラ・ルファ」といい、通称「ドクターフィッシュ」「ドクター・キッスフィッシュ」と呼ばれています。この魚が持つ人の古い角質を吸い取るようについばむ習性を利用して、足へのマイルドなピーリング効果をもたらすのがフィッシュスパの特徴。古い角質を除去してツルツルの足に導く他、魚が足をついばむ小刻みな刺激により皮膚の代謝を促進させる効果も見込めます。

そのガラ・ルファはトルコで発見され、当地で400年にも渡って治療目的で活用されてきました。カンガル市の温泉に生息し、入浴してきた人の肌の角質を餌として食べることで世界的に有名です。通常の熱帯魚が生息できる温度は28度までといわれている中で、ガラ・ルファは37度という高い水温の温泉の中でも生息することができるのが大きな特徴です。成長すると約10cmほどの大きさになり、人にも慣れやすい魚のため、中には観賞魚として飼育している人もいるそうです。「魚が角質を食べる」というと痛そうにも感じますが、ガラ・ルファは歯のない魚のため実際は痛みはほとんどなく、魚が足をかじるわずかな振動感覚はまるで低周波マッサージを受けているよう。ほどよい刺激が血液循環を促し、皮膚を健康に導きます。

フィッシュスパは、基本的に年齢や性別を問わずに誰もが気軽に体験することができ、足を温水に浸して魚に角質をついばまれる刺激は心地よく、日頃の足の疲れも癒されます。日常ではなかなか体験できないひと味違うセラピーは、楽しさとリラクゼーションももたらしてくれます。

衛生面では類似魚に注意！

フィッシュスパは時折、衛生面での問題について取り上げられることがあります。アメリカでは感染症の危険性が取り上げられ、ドクターフィッシュの輸入が禁止されました。しかしアメリカのフィッシュスパで用いられていた魚は、歯のない「ガラ・ルファ」ではなく、類似魚で歯がある「chin chin」という魚であったとされています。歯のある魚では足に傷がつき、感染のリスクも高まります。

日本のフィッシュスパではこの類似魚は使用されていることはありませんが、歯のないガラ・ルファを用いており、衛生管理のきちんとした施設を利用するように気をつけたいもの。また、ガラ・ルファを使用しているサロンでも、かさぶたは食べられてしまうというので、足にケガをしている人は受けないようにしましょう。