こんにちは。きずな日暮里の藤田です。
スクワットは、トレーニングにおいて最も基本的でありながら、奥深い種目です。正しいフォームで行えば、全身の筋肉をバランスよく鍛えられるだけでなく、体幹の安定や姿勢改善にも役立ちます。しかし、一言に「スクワット」といっても、その意識や動かし方次第で目的や効果が大きく変わります。
今回は、「膝の動き」や「お腹の意識」、「視線の使い方」といった細かなポイントに焦点を当て、目的別のスクワットのやり方をご紹介します。
1. 膝を出さないスクワット(ヒップヒンジ型スクワット)
このスクワットでは、膝をなるべく前に出さずに、股関節を中心に体を動かします。これにより、ハムストリングス(太ももの裏)や殿筋(お尻の筋肉)がメインで使われます。
• メリット
○ 膝への負担が少ないため、膝が弱い方やリハビリ中の方にも適しています。
○ お尻や太ももの裏を引き締めたい場合に効果的。
○ 走行動作のパフォーマンス向上にも役立つ。特にスプリントやジャンプ動作で必要な力強さが増します。
○ 前ももを太くしたくない、たくましく見せたくない場合にもおすすめ。
• ポイント
○ 股関節をしっかり折りたたむように動く(ももの裏がストレッチされる感覚を意識)。
○ 背中を丸めないように注意し、軽く胸を張る。
○ 腰をある程度反ることになるが、反りすぎにも注意する。
2. 膝を出すスクワット(クアッドフォーカス型スクワット)
一方で、膝を積極的に前に出すスクワットでは、大腿四頭筋(太ももの前側)への負荷が強まります。この方法は、太もも前の筋肉を発達させたい方に適しています。
• メリット
○ 太ももをしっかり鍛えたい場合に最適。
○ ジャンプ力の向上や加速力の強化など、スポーツパフォーマンスに役立つ。バスケットボールやバレーボールの選手にもおすすめです。
○ 前ももを発達させることで、階段を登る動作や持久力が向上。
• 注意点
○ 膝がつま先よりも大きく超えない範囲で行うと安全性が高まる。ただし、動作が安定し、膝に負担がかからないフォームが確立できている場合は、つま先を超える動きもトレーニング効果を高めます。
○ 膝への負荷が大きいため、無理のない範囲で行うこと。
3. お腹の意識でフォームが変わる
スクワットでは、ただ脚やお尻を動かすだけでなく、お腹の意識が非常に重要です。お腹を引き締め、体幹を安定させることで、腰や膝への余分な負担を軽減できます。
• お腹を意識しないと
○ 腰が反りやすくなり、腰痛のリスクが上がる。
○ 下半身の動きが不安定になり、効率的に力が伝わらない。
• お腹を意識すると
○ 全身の安定感が増し、より効率的に筋肉を使える。
○ 重量を扱う際の安全性が高まるため、高重量にも挑戦しやすくなる。
4. 視線の方向が動きを左右する
意外かもしれませんが、視線の使い方もフォームに大きく影響します。例えば、下を向きすぎると猫背になりやすく、上を向きすぎると腰が反りやすくなります。
• おすすめの視線
○ 自然に正面、または少し斜め下を見つめる。正面の一点を意識することで体の安定感が増します。
○ 鏡を使う場合も視線を動かしすぎず、フォームを確認する際は一瞬だけ見る程度にとどめる。
○ 頭の位置を固定せず、首に負担がかからないようにする。
まとめ
スクワットはシンプルな動きですが、その中に無限の可能性があります。膝の動きやお腹の意識、視線の使い方を工夫することで、目的に合わせた効果的なトレーニングが可能です。
自分の体に合ったフォームを見つけたい、または正しいフォームで効果を最大化したいと感じた方は、「きずな日暮里」で専門家のサポートを受けてみてはいかがでしょうか?