冬が終わりに近づいているものの、まだまだ寒さが続いていますね。寒い季節になると、ぎっくり腰や肩こりなどの体の不調を訴える人が増えるのは、不思議な現象です。はっきりとした原因は解明されていませんが、冷えが体に与えるさまざまな影響が関係していると考えられます。たとえば、寒さを感じると「うわー、寒い!」と自然に肩をすぼめる人が多いですよね。私自身も、寒いと無意識のうちに肩に力が入ってしまいます。実際、肩をすぼめるときには、僧帽筋という筋肉が肩甲骨を持ち上げています。筋肉は使うと収縮して硬くなる性質があり、同じ狭い可動域で長時間動かしていると、脳が「それほど使っていないなら、省エネモードにしてしまおう」と判断してしまいます。その結果、肩や首回りの動きが制限され、肩こりにつながるのです。また、寒さのために手をポケットに入れてしまうと、自然と背中が丸まり、肩こりが悪化する恐れもあります。手袋をするなどして手をポケットに入れる回数を減らすだけでも、姿勢は改善されるでしょう。寒い時期は動きたくない気持ちになるかもしれませんが、腕を上げたり、大きく体を伸ばすだけでも肩こりの予防になります。体をしっかり動かすことで、脳が体を省エネモードに切り替える必要がなくなります。激しい運動でなくても、バンザイ運動のように大きく体を伸ばすだけで効果は期待できます。もし「最近、あまり体を動かしていないな」と感じたら、ぜひ簡単なバンザイ運動などで大きく体を伸ばしてみてください。意外にも、すっきりとした気分になれるはずです。それでは、また!