今回は、質の良い睡眠をとるための布団と枕の選び方を説明します。
布団の種類は、睡眠中の姿勢に大きく関わり、疲れやすさにも違いがでます。睡眠中の理想的な姿勢は、仰向けになったときの背骨のカーブがゆるやかで、筋肉がリラックスした状態になることとされます。そのため、硬めのもののほうが、その姿勢が保ちやすくなります。
逆に、やわらかい布団は気持ちよさそうですが、正しい姿勢を保ちにくいという難点があります。特に姿勢の悪い人が使うと、よくない姿勢を保持してしまい、正しい姿勢になることができません。また、身体のなかでも重い腰の部分が沈み込みがちで、姿勢が崩れて余計な筋肉を使い、緊張状態が続くことになります。こうしたことから、低反発布団などの柔らかい布団で寝ると疲れやすくなるのです。
理想的なかたさは、寝る人の体型や筋肉のかたさによって異なります。実際に寝てみて、少しかたいかな、と思うものを選ぶのがよいでしょう。
続いて枕です。枕は低すぎると、顎が上がった状態になります。すると、寝ている間に首や肩の筋肉が緊張し、こりを招くことに繋がってしまいます。
また、頭に血が上りやすくなり、むくみの原因にもなります。寝ている間に口が開き、いびきをかきやすくなる点も要注意です。いびきは眠りを妨げ、ひどい場合は無呼吸になって脳に酸素が行き渡らなくなり、日中の過度な眠気などに繋がります。
高すぎる枕も、首が不自然に曲がった状態になってしまいます。そのため頸椎に負担がかかり、首や肩の筋肉の緊張を招きます。高い枕を使い続けると、頸椎がまっすぐになるストレートネックの原因にもなります。
これでは頭部の重力を分散できず、肩こりや首の疲れが慢性的に起こるようになります。また、首を深く曲げることは、気道が狭くなり息がしにくくなるため、高い枕もいびきの原因になりえます。
正しい姿勢を保つためには、寝たときに、額と顎を結んだ線が水平に対して5度ほど傾いた状態になる枕がいいとされます。さらに、首部分の高さが1~6センチになるものが、自分に合う高さの条件とされます。また、硬すぎると、枕とカラダのすき間が大きくなり、首と肩の重さを支えられず疲れやすくなります。柔らかすぎると、頭が沈み込むので理想的な高さになりません。
自分に合った枕の高さと布団の硬さを見つけ、質の良い睡眠をとれる環境づくりをしまし