2019年12月11日 更新
舌のむくみって何を表しているの?
顔や手足がむくむというのはよくある話ですが、実は舌も同じようにむくむ場合があります。
しかし、舌がむくむというのはどのような体の変化を表しているのでしょうか?そこで、舌のむくみの原因と対策について解説していきます。
こんな症状が出たら舌がむくんでいるサイン!
舌のむくみといっても、普段はあまり目にしない部分であり、自分では気がつかない場合も多いでしょう。
そこで、まずは舌のむくみを知らせる代表的なサインについて説明します。
まず、舌がむくむと口の中に違和感を覚え、しゃべりづらくなったり、舌を動かすのが困難になったりします。
そして、食事をする時には舌を噛みやすくなるのがむくみの特徴です。これは舌の中が余分な水分で膨らんでいるのが原因といわれます。また、舌が膨らんでいると歯と舌が接触しやすくなるため、舌に歯型が残りやすくなります。
したがって、口の中に違和感を覚える場合は、鏡で舌に歯型がついていないかをチェックすると良いでしょう。歯型がついていれば、ギザギザの跡が残っているのが見えるはずです。
ひどくなると、舌が咽頭をふさいで呼吸に影響を及ぼす場合もありますので注意が必要です。
むくみといえば足が一般的ですが、場合によっては瞼や唇がむくむこともあります。体の一部がむくんでいる場合は、舌もむくんでいないかチェックしてみてください。
舌のむくみは何を意味しているの?
舌のむくみはさまざまな体調の変化を示しています。例えば、疲れがたまって新陳代謝が低下している時も舌はむくみやすくなります。
そして新陳代謝が悪く、舌がむくむということは、消化器系の機能が低下している可能性も考えられるのです。
さらに、通常のむくみの場合は、膨らんでいる部分を押すと元に戻るのに少し時間がかかるのに対し、すぐに元に戻る場合は甲状腺機能の不調も考えられます。ただ、この場合は舌だけでなく、顔中にむくみが表れることがほとんどだといいます。
このように、舌のむくみは色々な意味があり、他の不調と合わせて考える必要があるでしょう。
何で舌がむくんでしまうの?どうやったら解決する?
多くの場合、舌のむくみは新陳代謝の低下が原因と考えられており、改善させるには食生活の見直しが肝心となります。
特に塩辛い食事ばかりしていると、ナトリウムの働きによって余分な水分が体内にとどまりやすくなります。
むくみが気になる場合は、なるべく薄味の食事を心がけ、ナトリウムを排出させる働きがあるカリウムを含んだ食品を摂取するのが良いでしょう。
カリウムは緑黄色野菜やアボカド、煮干しなどの小魚に豊富に含まれています。
また、冷えは新陳代謝低下に繋がりますので、夏は冷たいドリンクを控え、冬は生姜湯を飲むなどして体内を冷やさないことも大切です。生姜に含まれている成分は、血行を良くすることで冷えやすい体の末端を温め、体温を上げる働きがあるといいます。
それにより消化器官も活発化され、便秘改善など一石二鳥の効果が見込めます。
そして何よりも、舌がむくんでいる時は疲労が蓄積していることが多いのです。充分な睡眠が取れていなかったり、エネルギーの消耗が多くなっていたりする可能性があります。
そんなときはバランスよく栄養を取り、短くても質の良い睡眠を心がける。また、お灸や漢方などもむくみには有効だといわれています。
まとめ
舌のむくみは体の不調のサインともいえます。舌がむくんでいるときは胃腸のもたれ、下痢、寝不足、倦怠感などが表れやすいとか。
まずは生活習慣を見直して健康な体作りを心がけましょう。そうすることで、次第に体調も整い、むくみ解善にもつながっていくはずです。
なお、『舌診』について詳しく知りたい方は、下記の文献を参考にしてみてください。
◆監修◆
医師・医学博士
原田文植(はらだ ふみうえ)先生
1971年、大阪生まれ。医師、医学博士、内科認定医、認定産業医、スポーツ健康医、在宅医療認定医。大阪医科大学卒業後、大阪府済生会中津病院血液リウマチ内科、国立感染症研究所を経て2008年より蔵前協立診療所所長として、地域医療に従事。年間のべ約2万人を診療している。著書に『病は口ぐせで治る!』(フォレスト出版)がある。 ホームページ
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