五十肩|ゆっくり肩を回すだけ!つらい五十肩はストレッチで予防&改善

40~60歳代で発症することが多いという五十肩。「半世紀も肩を使えば、それなりに疲弊してくるだろう」と何となく理解できる気もしますが、「電車のつり革につかまることができない」「ドライヤーが当てられない」「寝返りをうつと痛む」など、実際に五十肩を経験した人の声を聞くと、日常生活にもかなり影響がありそうです。

さっそくプロトレーナーの坂詰真二先生に、五十肩の予防・改善のためのストレッチを教えていただきました。

「肩甲骨を大きく動かすことができれば、肩関節にかかる負担が減り、その結果五十肩のリスクは低下します。肩を回して肩甲骨の動きをよくすることがポイントです」(坂詰先生)。

■コラムテーマ
動画つき★『こり・痛み・だるさスッキリ!30歳からのお悩み別ストレッチ』

スポーツ&サイエンス代表 坂詰真二先生
1966年新潟県生まれ。NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。25年を超えるプロトレーナー活動の中で育成したトレーナーは3,000人以上。メディア出演は1,500回以上を数える。書籍・雑誌の監修、テレビ出演など、さまざまな媒体で各年代に応じたコンディショニングを指導。近著(共著)に『世界最新のボディメイク エキセントリックトレーニング』(日本文芸社)。

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超簡単!五十肩予防ストレッチをやってみよう

前・上・後ろと、方向を意識しながら大きく円を描くように肩を回すことで、肩と連携する肩甲骨のまわりの筋肉をほぐして、肩関節の負担を減らしていくこのストレッチ。ポイントは、痛みや違和感のない範囲で大きく肩を回すこと。力が入ると筋肉は縮んでしまうので、ストレッチの効果が充分に得られません。

【1分動画】で全体の流れ&細かい動きをチェック!

プロトレーナーの坂詰真二先生が、実際にモデルさんに五十肩予防ストレッチをレクチャー。全体の流れ、細かい動きをチェックしたい人はこちらから!

POINT


リラックスして大きく肩を回します

STEP1:足を肩幅に開いて立ちます

肩幅に足を開いてまっすぐに立ち、両手は体の横へ。肩は落としましょう。

STEP2:肩を前に出しながら引き上げます

左右の肩を内側に寄せるようにして前へ出したら、そのまま引き上げます。

STEP3:後ろに向かって肩を回しましょう

引き上げた肩をゆっくりと後ろに回していきます。手のひらは内側へ向けましょう。

STEP4:元の位置に戻します

そのままゆっくりと肩を落とし、腕をスタートの状態に戻します。痛みのない範囲で楽に呼吸をしながら、5回転×3セット。

伸ばすのはココ!

伸ばすのは、僧帽筋(そうぼうきん)など肩甲骨まわりの筋肉。肩と連携する肩甲骨の動きをよくすることで、肩関節にかかる負担を減らします。

『四十肩』と『五十肩』はどう違うの?

五十肩の正式名称は『肩関節周囲炎』。50歳代前後に起こりやすいため、一般に五十肩といわれるようになりましたが、最近は40歳代でも肩まわりの筋力不足によって、五十肩になる人が出てきました。このため40歳代で肩関節周囲炎を発症した場合、四十肩という名前で区別するようになりました。

つまり、四十肩と五十肩は同じものを指します。

肩こりと混同されがちですが、四十肩・五十肩は筋肉ではなく“肩関節の周辺組織”が炎症を起こして痛むのが特徴。

ケガをしたわけでもないのに腕が上がらなくなったり、突然肩が痛くなってそれまでできていた動きができなくなる、肩の痛みで眠れないといった変化が代表的です。

個人差はありますが、半年~2年ほど続くという五十肩。痛みのない範囲で肩まわりを動かし、血行を促すことが予防・改善に効果的だといわれています。


坂詰式ストレッチ★5つのオキテ

その1:痛みを感じない範囲で

ストレッチの第一条件は、筋肉が脱力していること。痛みを感じるほどがんばってストレッチをすると、筋肉が緊張して伸びにくくなるので逆効果です。痛みを感じる部位はマッサージ・リラクゼーション、入浴、ツボ刺激、指圧などでケアすることをおすすめします。

その2:呼吸を止めずにリラックスして

口から細く長く息を吐いて、鼻から自然に息を吸うという呼吸を繰り返すことで、心身をリラックスさせながら筋肉を伸ばします。ストレッチを行う際は比較的ゆったりとした伸縮性の高いウエアを着用するのがベター。また、「温かい」と感じる程度の服装、室温で実施するようにしましょう。

その3:ときどき長くより、毎日短時間

週に1回、1時間ストレッチをするよりも、毎日5分のストレッチを行った方が、柔軟性は向上します。本連載で紹介するストレッチの中には、オフィスで椅子に座ったまま簡単にできるものもありますので、時間を見つけてこまめに行ってみてください。

その4:ストレッチのゴールデンタイムは入浴後と運動後

筋肉は冷えると伸びにくくなるため、ストレッチは体が温まっている入浴後や運動後に行うのがベター。逆に避けたいのは食前食後の30分。空腹時は交感神経が昂ぶってリラックスしにくく、食後の運動は消化に必要な血液が胃に十分に集まらず消化不良を起こす心配があります。

その5:伸ばしたい筋肉を意識しない

筋トレでは鍛えたい筋肉を意識しますが、ストレッチでは伸ばす筋肉を意識しない方がいいのです。理由は、意識するとその部分に力が入ってしまうから。筋肉は他の力によって引っ張られることで伸ばされます。このとき引っ張られる筋肉にも力が入ると、綱引きのような状態になりストレッチになりません。意識するのは筋肉ではなく正しいフォームで行うことです。

◆監修◆

 

スポーツ&サイエンス代表
坂詰真二(さかづめ しんじ)先生

スポーツ&サイエンス代表。NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。25年を超えるプロトレーナー活動の中で育成したトレーナーは3,000人以上。メディア出演は1,500回以上を数える。『世界一やせるスクワット』『世界最新のボディメイク エキセントリックトレーニング』(日本文芸社)、『やってはいけない筋トレ』(青春出版社)、『人生100年時代を元気に楽しむための還暦筋トレ(山と渓谷社)』、『1日1分、階段を下りるだけ美骨トレ』(マガジンハウス)など著書多数。

公式ブログ

撮影/駒木根 毅 モデル/宮瀬七海 取材・文/編集部