肩こりに効くとされ、最近話題の「肩甲骨はがし」。整体院へ足を運ぶ前に、本当に肩こりに効くのか、施術は痛くないのか知りたくありませんか?
本記事では、整体院の肩甲骨はがしを受けるべき人の特徴をはじめ、肩甲骨はがしの効果や、失敗しない整体院の選び方をお伝えします。
また、施術は痛いのか、料金や時間はどれくらいかといった疑問や、自宅でできる肩甲骨はがしのやり方も紹介します。
肩甲骨はがしについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.整体院で肩甲骨はがしを受けるべき人って?
整体院で提供されている「肩甲骨はがし」はどのような方に適しているのでしょうか。
現在の肩甲骨の硬さがわかるセルフチェックとともに、解説します。
1-1.整体は肩こりがひどい方におすすめ
整体の肩甲骨はがしは、次で紹介する「自分は硬い?肩甲骨のガチガチレベルチェック」で肩甲骨のガチガチレベルが2以上の方におすすめです。ざっくりいえば、セルフケアでどうにかなるような軽い肩こりではない方です。
軽度の肩こりであれば、わざわざ整体院へ足を運ぶ必要はありません。自宅や職場でストレッチをするだけでも、肩こりは楽になります。
整体院の肩甲骨はがしがおすすめなのは、肩こりがひどく、肩甲骨の可動域が制限されてしまってうまく動かせない、腕が思ったように上がらない、頑固な肩こりが続いている、自分でセルフケアをしても良くならない、といった悩みを持つ方です。セルフストレッチだけでは緩められない細かい筋肉にまでアプローチ可能なため、整体は頑固な肩こりにも非常に有効です。
また、肩甲骨はがしは肩こり以外にも効果的なので、猫背・巻き肩など不良姿勢を直したい方、バストアップしたい方、全身の疲労や冷えが気になる方にもおすすめです。プロの整体師に体の状態を見てもらうことで、隠れた不調に気付くきっかけにもなります。
ちなみに、肩甲骨付近に脂肪が多く付いている方、鍛えすぎて筋肉がモリモリとしている方には、肩甲骨はがしはあまりおすすめできません。施術時に肩甲骨の下に指がうまく入らないため、期待通りの効果が得られない可能性があるからです。
1-2.自分は硬い?肩甲骨のガチガチレベルチェック
チェック1~5の合計点数で、現在の肩甲骨の硬さを診断しましょう。
レベル0~1の方は硬くありません。多少肩が凝ってもセルフケアで解消できます。
レベル2~3の場合は、肩甲骨周辺の筋肉がかなり凝り固まっているため、整体院でプロに施術してもらうのがおすすめです。
■チェック1
出典:サワイ健康推進課
①壁に背中をつけて立ちます。片腕を横に伸ばし、壁につけたまま肩と同じ高さまで上げます。
②壁に腕をつけたまま、さらに腕を上げていきます。限界まで上げたら、肩と水平のラインからどの程度角度があるかチェックしましょう。
③もう片方の腕も同じようにおこないます。
→両腕とも60度以上なら1点、片腕でも60度未満だったら0点
■チェック2
①右腕を肩の上から背中に回し、左腕を後ろに曲げて背中に回します。
②背中側で両手を上下に組めるかチェックしましょう。
②右腕を下、左腕を上に回して、反対側もおこないます。
→左右両方とも組めたら1点、どちらか一方でも組めない場合は0点
■チェック3
①背中で両手を合わせて合掌のポーズができるかチェックしましょう。手のひらがピタッとつけばOKです。
→合唱ポーズができたら1点、できない場合は0点
■チェック4
①両腕をバンザイして両手のひらを合わせた状態(いわゆる「ニョッキ」のポーズ)で、左右の耳に腕をピタッとつけかれるかチェックしましょう。肘は曲げないようにします。
→手のひらを合わせて肘を伸ばしたまま腕を耳につけられたら1点、できない場合は0点
肩甲骨のガチガチレベル結果
★合計点数が5点…ガチガチレベル0(柔軟性に全く問題なし!)
★合計点数が3~4点…ガチガチレベル1(やや柔軟性に欠けますがセルフ肩甲骨はがしで肩こりを改善できます)
★合計点数が1~2点…ガチガチレベル2(かなり凝り固まっています。肩が重く、痛みが生じていませんか?)
★合計点数が0点…ガチガチレベル3(今すぐケアが必要です。肩こりだけでなく頭痛や吐き気も併発していませんか?)
2.さらに深堀り!整体院での肩甲骨はがしの実態
整体院へ行くべきかまだ迷っているなら、さらなる情報が欲しいですよね。
そこで本章では、施術シーンの映像、施術中の痛み、料金、施術時間など、肩甲骨はがしの実態に迫ります。
2-1.まずは施術シーンを動画でチェック
整体院で受ける肩甲骨はがしがどんなものかわからない方は、百聞は一見にしかずで、肩甲骨はがしの施術動画を実際に見てみましょう。
一言でいえば肩甲骨はがしとは、肩甲骨の下に指を入れて揺らしたりして、肩甲骨周辺の筋肉を重点的にほぐす手技です。
今回紹介する動画では、はじめに肩甲骨周辺をほぐしたり揺らしたりして、筋肉をある程度緩めてから、肩甲骨はがしに移っています。整体院でおこなわれている、一般的な肩甲骨はがしの流れです。横向きの体勢になり、左右片方ずつ施術をおこないます。一人ひとりの体の状態に合わせて、少しずつゆっくりと、肩甲骨周りの緊張した筋肉を緩めていきます。
ちなみに応用テクニックとして、腕を回してストレッチしながら肩甲骨を剥がす方法もあります。
肩甲骨はがし前の準備段階を見たい方は、動画を巻き戻して0:00からスタートしてください。
2-2.誤解されがち?実は痛みはほとんどない
肩甲骨を「剥がす」という表現のせいで、施術中に痛みを感じるのではと不安になる方もいますが、実は肩甲骨はがしにはほとんど痛みはありません。
まず、周りの骨や筋肉から肩甲骨を剥がすのは身体構造上不可能なので、肩甲骨を剥がす痛みはそもそもありません。『肩甲骨はがし』の名前の由来は、筋肉や筋膜が凝り固まってベタッと張り付いている状態を、「上に剥がすようにして」元に戻す、という施術のイメージから名付けられただけです。
そして肩甲骨はがしでは、力任せに筋肉を押す、無理やり関節の可動域(動く範囲)を広げるなど、「痛い」と感じる手技は積極的におこないません。
肩甲骨はがしの一番の目的は、肩甲骨付近の筋肉を緩めることです。脱力状態で施術するのがベストなので、筋肉が緊張してしまわないよう、力任せに押したりはしません。時間をかけて筋肉をほぐしたあと、肩甲骨を回したり動かしたりして、少しずつ動きを良くしていきます。
ただ、元々肩甲骨周りが硬すぎて全然動かない人は、最初動かした時に多少痛みを感じるかもしれません。
とはいえ、肩甲骨周辺がガチガチになっている人ほど、「ゴリゴリ」と肩甲骨が動いている音が鳴って効果を実感できたり、施術後の肩の軽さを体感しやすいといわれています。
2-3.料金と時間は店舗によってバラバラ
整体院の肩甲骨はがしは、店舗ごとに料金と施術時間が異なります。
60分で6,000円、90分で8,000円などと時間売りしているところもあれば、1回5,000円という時間制限なしの整体院もあります。どちらかといえば前者はリラクゼーション志向が高く、後者は治療そのものが目的であることが多いです。そのため、目安の施術時間の記載がない場合、極端な例でいえば1回5,000円支払って10分で施術が終わるケースもあります。
ちなみに施術時間は、肩甲骨周辺のコリがひどいほど長くなる傾向にあります。それなりに柔軟性があれば少しの時間で筋肉を緩められますが、筋肉の緊張が強い場合はじっくりと時間をかけ、痛みの出ない範囲で少しずつ筋肉をほぐしていく必要があるからです。
整体院でのコース選びで迷った場合は、1-2肩甲骨のガチガチレベルチェックを参考にしてください。
レベル2程度なら30~60分、レベル3なら90分と、自分の硬さに合わせて施術時間を選ぶ目安になります。それでも心配な場合は、予約前に整体院に電話し、現在の体の状態を伝えて施術時間を相談してみてくださいね。
3.初めて肩甲骨はがしを受ける方に!整体院の選び方
初めて肩甲骨はがしを受ける方のために、失敗しない整体院の選び方を教えます。
予約前に見るべき重要ポイントは以下の3つです。
1つ目は、肩甲骨はがしに関する施術実績です。
施術実績は整体院にとって明確なアピールポイントなので、店舗の公式HPや、予約専用サイトに大体書かれています。
まずは、肩甲骨はがしをウリとしているかチェックしましょう。例えばメニューページ上部の目立つ所に「肩甲骨はがし」を打ち出していたり、「肩甲骨はがしの施術実績累計1,000人」などと書かれていたりすれば、かなり自信があり推していることがわかります。
2つ目に見るべきポイントは、体験者の口コミです。
これは、予約専用サイトやGoogleMapなどで確認できます。
肩甲骨はがしをウリにしていたとして、実際に体験した人が本当に施術に満足したのかどうかを見てみましょう。予約サイトなら体験者がどのメニューを受けたのか分かるので、肩甲骨はがしを受けた人の口コミを拾い読みしていきます。自分と同じ悩みを抱えている人がどの程度改善したのか確認しましょう。
3つ目にチェックしたいのは、整体師の経験年数です。実際に現場に立った年数が長く、施術人数も多いほど、個人の体の状態に応じて柔軟に対応できる能力が高いと推測できますよね。
以上、肩甲骨はがしの施術実績、体験者の口コミ、整体師の施術歴の3つのポイントをチェックしておくと、「思ったより満足できなかった」という失敗を回避できます。
4.実はメリットだらけ!整体の肩甲骨はがしの効果
実は肩甲骨はがしには、健康面だけでなく美容面にもうれしい効果があります。
ここでは肩甲骨はがしがもたらす効果について、ひとつずつ解説していきます。
4-1.肩こりの解消
肩甲骨はがしは評判通り、肩こりの解消に効果的です。
そもそも肩こりは、筋肉がこわばって血行不良になることで起こります。肩甲骨付近には、肩こりに深く関係している僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋をはじめ、多くの筋肉が集まっています。これらの筋肉をほぐして血流を改善することで、肩こりが解消します。
4-2.猫背・姿勢改善
肩甲骨はがしは、猫背や巻き肩などの不良姿勢にも効果的です。
普段から長時間のデスクワークやスマホの使いすぎなどで前かがみの姿勢を取っていると、気付かぬうちに背中や肩が丸まって猫背や巻き肩が癖付いてしまいます。肩甲骨が左右に広がったまま固まり、血行不良から肩こりを引き起こすこともあります。
肩甲骨周辺の筋肉をほぐし、肩甲骨の可動域を広げて正しい位置に調整することが、姿勢改善につながります。
4-3.バストアップ
実は、バストアップ効果も期待できます。聞いたことがあるかもしれませんが、猫背や巻き肩が改善されると自然とバストが上向きになります。
猫背や巻き肩がクセになっていると肩甲骨が外に大きく開き、体前面にある胸の筋肉が縮んだまま固まってしまいます。バストを支えている大胸筋や小胸筋が縮み、バストが下向きになって垂れてしまうのです。
下向きになったバストを元に戻すには、肩甲骨を内側に引き寄せ、胸の筋肉を大きく開く必要があります。肩甲骨はがしによって猫背や巻き肩が直れば、自然と胸が張って上向きになるとともに、バストの下垂の予防にもなります。
4-4.疲労・冷えの緩和
肩甲骨はがしは疲労や冷えにも効果的です。
慢性的な疲れや冷えは血流の悪さが原因なので、筋肉をほぐして血行を促すことで緩和されます。血流が良くなれば疲労物質が流れやすくなるからです。
また、冷えは血行不良を引き起こし肩こりを発症させるので、冷えの改善は肩こりの予防につながります。
5.セルフならコレ!1回30秒で簡単にできる肩甲骨はがし
最後に、椅子さえあればすぐにできるセルフ肩甲骨はがしを紹介します。
両腕の簡単な上下運動を30秒間繰り返すだけで、肩甲骨についている僧帽筋の働きが促され、肩や背中がスッキリと軽くなります。ちなみに僧帽筋とは、肩こりの主因となる筋肉です。
デスクワークの合間など、肩が凝ってきたと感じた時に試してみてくださいね。
両肘を曲げないこと、手首を下に垂らすこと、両腕をゆっくり動かすことを意識しておこないましょう。
6.まとめ
整体院の肩甲骨はがしは、頑固な肩こりに悩み、セルフケアではなかなか楽にならない方におすすめです。ストレッチではうまくほぐれない細かい筋肉まで、指を使って丁寧にケアしてくれます。
具体的には、肩甲骨のガチガチレベルチェックで、肩甲骨の硬さがレベル2~3だった方はかなり肩周辺が凝っているため、整体院でプロの施術を受けるのがおすすめです。
肩甲骨はがしは想像よりも痛みが少なく、肩こり以外にも猫背や巻き肩、バストアップ、疲労や冷えに効果的です。
気になる方は整体院の施術実績や口コミ、整体師の施術歴などをチェックし、肩甲骨はがしを一度体験してみましょう!
コメント