3.カイホロードシス(弯曲増強型)
★アライメント
頭部前方姿勢、肩甲骨の外転、胸椎の後弯、腰椎前弯の増強、骨盤の前傾、股関節屈曲、膝関節過伸展
★過緊張にある筋肉
後頭下筋群、斜角筋、肩甲挙筋(肩甲帯外転時)、鋸筋、大胸筋、小胸筋、僧帽筋上部線維、股関節屈筋群
★弱化している筋肉
頸部深部屈筋群、胸腰椎部脊柱起立筋群、、外腹斜筋(肩甲帯外転時)僧帽筋中部・下部線維
★カイホロードシスは…
①腰椎前弯の増強(骨盤前傾) ②胸椎後弯の増強(頭部前方位) ③下部体幹の前方変位となっている姿勢
★よく見られる原因として…
不良姿勢の持続や低身長、肥満、妊婦、腹筋群が弱化している女性に多い傾向
★腰痛との関係
カイホロードシスは立位で腰痛が伸展する為、長時間の立位では椎間関節に疲労が蓄積して、椎間関節障害を起こしやすくなる。
椎間関節に炎症が生じると腰痛が発生し、さらに治癒過程で関節包が縮小して関節拘縮を招いてしまう事も多い。骨盤が前傾しており、そこに腰椎伸展が加わると剪断力が強まり、前縦靭帯が受け止めきれなくなると腰椎変性すべり症を引き起こします。
★カイホロードシスの治し方
カイホロードシスは骨盤後傾(腰椎屈曲)が出にくくなっているので、まずは腰椎の屈曲モビリティを引き出すことが重要です。
腰仙椎の椎間関節に拘縮がある場合は、徒手的にモビライゼーションを加える。腰部伸筋群の拘縮がある場合はマッサージやストレッチングを実施
腰部伸筋群のストレッチ方法としては、背臥位にて両手で大腿の裏に手を回し尾骨が床から浮き上がるように、腰部だけを伸張していきます。
股関節屈曲のモビリティが高いケースでは、股関節だけが屈曲するのみとなってしまうので、必ず腰椎屈曲が出ているかを確認しながらおこなう。
次いで、腹筋群や大殿筋を収縮させて骨盤後傾が行えるように、背臥位にて両膝を屈曲し、腰の下に両手を置きます。
その両手を腰をで押し付けるように意識しながら、骨盤を後傾させて、最低5秒間は保持するようにして運動を反復していきます。
カイホロードシスは胸椎後弯の増強によって、胸部脊柱起立筋が延長・弱化しているため、胸椎伸展のモビリティが、引き出せるように運動を行ってください。
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