5.スウェイバック
★アライメント
胸椎の後弯、腰椎の平坦、骨盤の重心線は前方、骨盤は後傾傾向、股関節の過伸展傾向、膝関節の過伸展傾向
★過緊張にある筋肉
ハムストリングス、内腹斜筋、大腿筋膜張筋と腸脛靭帯
★弱化している筋肉
頸部深部屈筋群、外腹斜筋、脊柱起立筋、大殿筋、大腿四頭筋の広筋群
★スウェイバックは…
①骨盤中間位~後傾位(前傾位の場合もある)
②胸椎後弯の増強
③下部体幹の前方変位となっている姿勢
★よく見られる原因として…
筋の保持があまり見られない弛緩姿勢であり、靭帯や関節包、接近した関節などによって安定性をもたらします。長時間立位で疲労した時、姿勢保持筋の筋力低下、長時間の胸椎後弯姿勢など。
★腰痛との関係
スウェイバックでは、下位腰椎の前縦靭帯と上位腰椎および胸椎の後縦靭帯、腸骨大腿靭帯に負荷が加わります。
骨盤の後傾が少ない状態で下部体幹が前方変位すると、下位腰椎が伸張して椎間関節の圧縮力が高まるため椎間関節障害を引き起こしやすくなります。
★肩痛との関係
胸椎の後弯が増強した姿勢では、上肢挙上時に肩甲骨の外旋と後傾が減少するため、肩峰下インピンジメントを引き起こしやすい状態にあります。
とくにスウェイバック姿勢では半数以上に腱板損傷が存在すると報告されており、肩関節の痛みとの関係が指摘されています。また胸椎後弯は頭部前方位を招くこととなり、頸椎の変形(頚椎症)を起こすことにも繋がります。
★スウェイバックの治し方
スウェイバックは普段からの不良姿勢が影響しているので、正しい姿勢(矯正姿勢)を意識することと疲労を蓄積しないことが大切です。
スウェイバックの矯正姿勢とは、下部体幹を後方保持させ、胸椎伸展位を意識させるようにします。
胸椎伸展が出にくい状態にあると、代償的に腰椎を伸展させようとするので、必ず胸椎のみを伸展させるように意識させます。
四つん這いでの上下肢挙上やプランクなどの姿勢保持トレーニングも効果的でありその際に骨盤前方位とならないように意識しながら行ってください。
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