リフレクソロジーを受けたときに思わず「イタッ!!!」と声が出てしまって、スタッフに聞くと「そこは腎臓ですね。お疲れで弱っているのかもしれませんね。」なんて言われたことはありませんか?
そう言われたら、本当に腎臓が悪いのか気になりますよね。
そこで本記事では、腎臓のつぼを押すと痛い3つの理由をはじめにお伝えし、実際に腎臓のつぼを押すと不調が改善するのかどうか解説します。
またセルフケアをしたい方のために、腎臓のつぼの正しい位置と押し方をイラスト付きでわかりやすく紹介します。
ぜひ参考にしてください。
- 本稿の「足つぼ」について
- ここでいう足つぼは、リフレなどとも呼ばれるリフレクソロジーの「反射区」のことです(中国医学の「経穴」のことではありません)。リフレクソロジーは足つぼ(=反射区)を刺激し、ストレス軽減・リラックス効果などが期待できる施術方法です。
1.腎臓のつぼを押すと痛い3つの理由
そもそも、なぜ腎臓のつぼを押すと痛いのでしょう。その理由は3つに分かれます。
1-1.腎臓の機能が低下しているから
考えられる中で最も悪いのは、足つぼが示しているように、腎臓の機能が低下しているケースです。
ここでいう足つぼは、西洋発症のリフレクソロジーで「反射区」と呼ばれています。
反射区とは、足裏や手のひらの末梢神経が集中している広い面を指します。反射区は体内の臓器や器官とつながっており、押して痛く感じる場合は、その反射区に対応する臓器・器官に不調が現れているサインと考えられています。
ちなみに腎臓は老廃物の排出、水分とミネラルのバランスの調整、血圧の調整、血液の生成、ビタミンDの活性化などに関わっており、機能が低下している場合は、以下のような症状が体に現れます。
腎臓の機能が低下しているサイン
- 排尿障害(尿が出にくい・尿量の異常・夜間尿・頻尿など)
- むくみ
- 高血圧
- 貧血
- 骨が細くなる
1-2.老廃物が溜まってゴリゴリしているだけ
腎臓のつぼを押して痛かったとしても、ただ単にその部分に老廃物が蓄積してゴリゴリしているだけ、なんて場合もあります。
実は足裏は、人体の中でも特に老廃物が溜まりやすい部位です。常に全体重が掛かっているため血液が滞りやすく、老廃物が流れにくくなっているからです。
老廃物が溜まってゴリゴリと硬くなっているせいで、少し刺激しただけでも痛く感じる場合があります。
ちなみに足裏にゴリゴリと溜まった老廃物の正体は、不要な水分・尿酸・乳酸・アンモニア・リン酸など、便や尿、汗で体外に排出されなかったものです。
1-3.実は足裏が炎症を起こしているから
表面上に外傷がなくても、足裏内部が炎症を起こしているため、つぼを押したときに痛みを感じることもあります。
足裏の炎症は、「足底筋膜炎(そくていきんまくえん)」もしくは「足底腱膜炎(そくていけんまくえん)」と呼ばれます。
これらは筋肉を包んでいる筋膜が炎症を起こすか、腱を包む腱膜が炎症を起こすかで名称が変わります。ただし、症状はほぼ同じです。
両者の症状の特徴としては、
- 朝起きたときにかかとが痛む
- 歩き慣れて時間が経つうちに症状が軽くなる
- 運動や立ち仕事の後に痛みが出る
などが挙げられます。
過度な運動、立ち仕事、筋力の低下、肥満体型などにより、足裏に負担が掛かりすぎたのが原因です。主にかかと部分に痛みが発生しますが、土踏まずやつま先まで痛みが広がる場合もあります。
つぼ押しをすると症状が悪化する可能性があるため、上記に当てはまる方はつぼ押しを避けるべきです。
代わりに、ストレッチで足裏の筋肉を伸ばす、湿布で炎症や痛みを和らげる、靴にインソールを入れて足裏の負担を減らす、などのケアを取り入れましょう。
それでも症状が改善しない場合は、一度外科で相談してください。
2.つぼ押しは腎臓の不調に効果的!その理由は?
足裏のつぼ押しは、弱った腎臓に効果的です。つぼ押しがどのようにして腎臓の機能を助けるのか、これから説明します。
2-1.神経から腎臓に信号が送られるから
実はまだ科学的な根拠ははっきりしていませんが、リフレクソロジーでは、足裏への刺激が神経を通じて脳に伝わり、それが腎臓をはじめ、各臓器や器官に「正常に働きなさい」と信号を伝えるため、不調が改善すると考えられています。
実際、足裏のつぼ付近には、細かい自律神経が密集しています。足裏を刺激すると2つの自律神経(交感神経・副交感神経)が揺さぶられ、バランスが整うことで、腎臓など全身の臓器や器官が活性化され、正常に働くようになります。
2-2.体内の老廃物や毒素が流れるから
つぼを押すことでリンパの流れが良くなり、老廃物や毒素が尿で排出されやすくなるため、弱った腎臓に現れる排尿障害やむくみが緩和されます。
ちなみに排尿障害といっても色々ありますが、老廃物や毒素が排出されることで緩和されるのは、尿が出にくいという悩みに限ります。また、むくみが改善するのは、尿や汗などで体内の不要な水分が排出されるからです。
3.腎臓のつぼの位置とマッサージ方法
つぼ押しが弱った腎臓に効くと分かったところで、腎臓のつぼの位置、指や道具を使ったマッサージのやり方を説明します。もちろん、老廃物を流す目的でも有効です。
セルフケアをしたい方はぜひ参考にしてください。
3-1.腎臓のつぼの探し方
腎臓のつぼは、足裏のちょうど真ん中にあります。土踏まずの最もへこんでいる部分です。
下のイラストで、赤いマルに囲まれた部分が腎臓のつぼです。
3-2.腎臓のつぼの指圧方法
指で腎臓のつぼを押す方法は2パターンあります。
オススメは、腎臓だけでなく、尿管、膀胱のつぼも一緒に刺激する方法です。
腎臓のつぼだけ押すより、もっとデトックス効果を得たい方や、土踏まず全体がゴリゴリしていると感じる方にオススメです。
腎臓・尿管・膀胱のつぼをまとめて刺激する場合は、両手の親指の腹を使うか、もしくは人差し指でかぎ爪を作って刺激します。どちらかやりやすい方で構いません。
<両手の親指を使う場合>
<人差し指でかぎ爪をつくって押す場合>
そして、下のイラストのように、線で結んだ腎臓・尿管・膀胱のつぼを、力を入れたまま上から下に向かって、1回3~7秒かけてグーッとなぞります。
もう1つは、腎臓のつぼだけを集中的に押す方法です。
あぐらをかいて床に座り、両手の親指を上下に重ねた状態で、左右どちらかの腎臓のつぼに当てます。
そして上半身の体重をうまく利用し、親指の腹にグーッと力を込めて1回につき3~5秒間刺激し、ゆっくりと指から力を抜きます。
刺激が物足りないときは、グリグリと円を描くように刺激するといいでしょう。
ゴリゴリした感覚が徐々になくなり、痛みが和らいだら、しっかりとつぼにアプローチできているサインです。5~10回程度が目安となります。
3-3.道具を使うときのコツ
手元に道具がある方や、これから購入を考えている方のために、道具を使って腎臓のつぼを刺激する方法もご紹介します。
そもそも足つぼ用のグッズには、いくつか種類があります。今後購入予定の方はこちらの記事を参考にして、自分の目的に合ったグッズを選びましょう。
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さて、今回は足つぼグッズの中でも最もポピュラーな、足つぼ棒を上手に使うコツをお教えします。
足つぼ棒にもさまざまな形がありますが、基本的には先端の尖った部分でつぼを押します。
先端部分のうち細いほうは、足指の腹や、指と指の隙間など、とてもこまかい部分に使用します。そのため、腎臓を含めて足裏にある大半のつぼは、太いほうの先端部分で刺激します。
例えば下記のつぼ押し棒では、画像上部の太い先端を使って腎臓のつぼを押します。
出典:Amazon
そして、せっかく道具を使うからには、指よりも楽につぼを刺激するコツも覚えておきましょう。
棒を使う場合、つぼに対して真上から(足裏に対して垂直に)押しがちですが、この方法だと棒を持つ手に、相当な力を込める必要があります。するとマッサージを続けているうちに、棒を持つ手が疲れてしまいます。
そこで、棒を持つ手の負担を軽くするために、棒を足裏に対して平行気味にし、ななめ下の方向からつぼを押してみましょう。さらに空いているほうの手で、つぼに当てている棒の先端を上から押さえます。
体重と、テコの原理をうまく利用するこの方法なら、足裏の凹凸に棒の先端がうまく引っかかり、少しの力でつぼを刺激できます。
腎臓のつぼだけ押す場合は、1回3~5秒かけて棒を下から上に押し上げ、ゆっくりと力を抜きます。
腎臓・尿管・膀胱のつぼをまとめてなぞる場合は、1回3~7秒かけて、上から下に押し下げるようにしましょう。
指で押すときと同様、ゴリゴリした感覚が徐々になくなり、痛みが和らいだら、しっかりとつぼにアプローチできているサインです。5~10回程度が目安となります。
4.まとめ
腎臓のつぼが痛いのは、本当に腎臓が悪いからなのか。その真相に迫りました。
もし足裏の腎臓のつぼが痛いと感じたら、実際に腎臓が弱っているケースもありますが、老廃物が溜まっていたり、足裏が炎症を起こしていたり、とさまざまな理由が考えられます。
仮に腎臓の機能が低下している場合、
- 排尿障害(尿が出にくい・尿量の異常・夜間尿・頻尿など)
- むくみ
- 高血圧
- 貧血
- 骨が細くなる
などのサインが体に現れているはずです。心当たりがなければ、別の理由です。
足裏に溜まった老廃物を流し、腎臓を元気にさせたい方は、「3.腎臓のつぼの位置とマッサージ方法」を参考に、時間のあるときに自分でマッサージしてみてください。
もちろん腎臓に限らず、他の不調にもつぼ押しは効果的です。気になる方は下に表示される関連記事で、他のつぼもチェックしてみましょう。
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