2.ロードシス(腰椎過前弯型)
★アライメント
骨盤前傾、腰椎前弯の増強、膝関節の過伸展
足関節の軽度底屈
★過緊張にある筋肉
胸腰部脊柱起立筋群、股関節屈筋群、梨状筋
★弱化している筋肉
腹筋群、腰仙部脊柱起立筋群、大殿筋
ハムストリングスは長くなるが姿勢の代償で短縮
★ロードシスは…
①腰椎前弯の増強(骨盤前傾)
②下部体幹が後方変位となる姿勢
立位では腰椎前弯位(伸展位)をとる腰椎のモビリティが高いケースも多く、座位や体幹前屈時に腰椎屈曲が過剰に出現する場合もあり。
そのようなケースでは、腹横筋や腰仙部脊柱起立筋(骨盤~下位腰椎に付着する多裂筋線維)の弱化が疑われる。
★関連する疾患
正常の脊柱はS字カーブとなっていますが、座位などで腰椎屈曲位となるケースでは腰椎の椎間板変性が生じやすくなります。
腰椎屈曲モビリティが高くなると、隣接する胸椎屈曲モビリティは低下し、さらに上位の頸椎屈曲モビリティは高くなります。
結果的に頸椎の椎間板変性を引き起こしやすくなり、不良姿勢に伴う椎間板変性疼痛を起こします。
ロードシスに関しては、腰椎屈曲モビリティが高くなっていないケースもあり、その場合は椎間板変性のリスクは低くなります。
★ロードシスの治し方
ロードシスでは腹横筋(コア)の筋力低下があるので、引き込み法(ドローイン)を行う事で腹横筋を随意に活性化させます。
方法 → 背臥位でお腹を凹ませるようにして、10秒間保持。※息は止めないようにし、この運動を10回繰り返し行う。
次いで、腹横筋を働かせた状態で腹直筋が収縮出来るようにするため、ドローインした状態で両肩甲骨が浮く程度まで上体を起こします。
腹横筋が働いていない状態でアウターマッスルだけ働いてしまうと下部腰椎が過剰に屈曲してしまうヒンジ状の動きとなってしまうので注意。
もうひとつ重要な筋肉が大殿筋であり、大殿筋は多裂筋表層線維(腰仙部脊柱起立筋)と繋がりを持つため、強化することで腰仙部の安定性に寄与します。
方法 → 腹臥位→膝関節90°屈曲位、腹筋群に力を入れて(床から軽く浮かせる)お尻を締めた状態で股関節を伸展。
※脊柱起立筋やハムストリングスが過剰に収縮しないように確認し、お尻(大殿筋)に力が入っていることを意識しながら行う事が大切。
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