「便秘にいいと言われることはひと通りやったけど、10日も出ていない」
「子供の頃から便秘体質で、便秘薬が手放せない」……。
人知れず便秘で悩んでいる人は多いもの。
日本内科学会では「3日以上排便がない、または毎日排便があっても残意感がある」状態を『便秘』と定義しています。精神的にスッキリしないだけでなく、肌荒れや吹き出物、口臭、イライラ、ぽっこりお腹などにもつながる便秘は、一刻も早く改善させたいものです。
そこで、運動不足や加齢で不活発になりがちな大腸をまんべんなく刺激して、快便につなげる簡単ストレッチを、プロトレーナーの坂詰真二先生に教えていただきます。
■コラムテーマ
動画つき★『こり・痛み・だるさスッキリ!30歳からのお悩み別ストレッチ』
スポーツ&サイエンス代表坂詰真二先生
1966年新潟県生まれ。NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。25年を超えるプロトレーナー活動の中で育成したトレーナーは3,000人以上。メディア出演は1,500回以上を数える。書籍・雑誌の監修、テレビ出演など、さまざまな媒体で各年代に応じたコンディショニングを指導。近著(共著)に『世界最新のボディメイク エキセントリックトレーニング』(日本文芸社)。
さっそく便秘改善ストレッチをやってみよう
「食事に気をつけているのに、便秘が一向に改善されない。そんな方は、便を押し出す大腸の働きが鈍くなっているかもしれません。このストレッチで、お腹まわりの筋肉を刺激しながら腸を活性化させていきましょう」(坂詰先生)
リラックスしているときに腸はよく働き、便意が促されるといいます。これから紹介する便秘改善ストレッチは、子供が駄々をこねているような、ゆらゆらとした動きで腸をまんべんなく刺激。心身のリラックス効果も同時に得られます。毎日寝る前に行えば、翌朝のトイレが楽しみになるはず!
【1分動画】で全体の流れ&細かい動きをチェック!
プロトレーナーの坂詰真二先生が、実際にモデルさんに便秘予防ストレッチをレクチャー。全体の流れ、細かい動きをチェックしたい人はこちらから!
力を抜いて腰を左右にひねります
STEP1:膝を開いてうつ伏せになります
左右の膝を肩幅より広めに開いたら、曲げた両足の内側を合わせて三角形を作ります。手は重ねてあごの下に置きます。
STEP2:腰をひねって足を左側に倒します
左右交互に腰をひねって足を倒します。まずは左へ。左右の足が離れないよう、ゆっくりと床に近づけます。
STEP3:次は右側。交互に倒して大腸を刺激!
次は右側へ倒します。左足の指先を、右足のふくらはぎへとすべらせながら。床に近づいたらまた左へ。2往復しましょう。痛みのない範囲で楽に呼吸をしながら3セット。
伸ばすのはココ!
『腹斜筋(ふくしゃきん)』など、お腹まわりの筋肉を大きく揺り動かして大腸を刺激。マッサージのような作用で快便へと導きます。
関連記事180度開脚はできなくていい
ここ数年の“開脚ブーム”で関連書籍も続々登場。バレリーナのような美しい180度開脚に憧れて、夜な夜なストレッチに励んだ女性も多いことでしょう。やはり180度開脚って、できた方がよいのでしょうか? 坂詰先生に聞いてみました。
「180度開脚ができても、日常生活ではほとんど役に立ちません。90度開脚ができれば充分です。180度の開脚は生理的な可動範囲を超えているため、股関節にトラブルが生じるリスクもありますし、無理に開脚をしようとすると、股関節周囲の小さい筋肉や靭帯などを傷つけてしまうこともあります。同じストレッチをするなら、膝を抱えたり曲げたりなど、体を前後に動かす方が実生活に大いに役立ちます。立ち上がったり、歩いたり、階段を上ったり。私たちが日常生活をする上で重要になってくるのは、前後の動きだからです」(坂詰先生)。
180度開脚はストレッチのゴールではない。人間の生活に必要な関節の動きや、各関節の適切な可動範囲を踏まえて、無理なくストレッチを続けていきたいものです。
坂詰式ストレッチ★5つのオキテ
●その2 呼吸を止めずにリラックスして
●その3 ときどき長くより、毎日短時間
●その4 ストレッチのゴールデンタイムは入浴後と運動後
●その5 伸ばしたい筋肉を意識しない
◆監修◆
スポーツ&サイエンス代表
坂詰真二(さかづめ しんじ)先生
スポーツ&サイエンス代表。NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。25年を超えるプロトレーナー活動の中で育成したトレーナーは3,000人以上。メディア出演は1,500回以上を数える。『世界一やせるスクワット』『世界最新のボディメイク エキセントリックトレーニング』(日本文芸社)、『やってはいけない筋トレ』(青春出版社)、『人生100年時代を元気に楽しむための還暦筋トレ(山と渓谷社)』、『1日1分、階段を下りるだけ美骨トレ』(マガジンハウス)など著書多数。