こんにちは!シャキット整体院です!
本日は四十肩、五十肩について解説していきます!
四十肩(五十肩)とは、肩関節の周りに炎症が起こり、スムーズに動かなくなる症状のことです。
そもそも四十肩という病名は存在しません。日常会話の中で使われる「俗称」という位置づけです。「肩こり」や「ぎっくり腰」などと同じような用語になります。しかし、あまりに一般的に使われ、さらに、その四十肩 (五十肩) に完全にピッタリな正式病名がないことから、しばしば病院やクリニックでも四十肩 (五十肩) という言葉で説明されることが多いかと思います。
四十肩(五十肩)はピッタリな正式病名がないと言いましたが、広い意味での病名としては肩関節周囲炎というものがあります。これは肩関節の周りに炎症が起こっているという、これまたザックリした病名になります。
四十肩 (五十肩) の原因は、具体的には腱板というインナーマッスルのスジに炎症が起こっている腱板炎であったり、力こぶの筋肉である上腕二頭筋の一部のスジに炎症が起こっている上腕二頭筋長頭腱炎であったり、腱板疎部という肩の前方の膜や靭帯からなる部分に炎症が起こる腱板疎部炎であったりします。これらのどこに炎症が起こっても肩関節周囲炎という病名で括られてしまいます。 さらに、狭い意味での典型的な四十肩 (五十肩) としては癒着性肩関節包炎という病名があります。これはかなり原因が絞られて、関節包という肩関節を包む膜に炎症が起こり、最終的には癒着してぶ厚くなってしまう状態です。この癒着性肩関節包炎が、肩の強い痛みの後に、可動域が狭くなる、つまり肩が挙がらないとか回らない状態に至る典型的なケースだと考えています。
症状
狭い意味での四十肩は癒着性肩関節包炎という病名で示されると説明しましたが、その炎症や癒着が起こる関節包は肩を全周性に取り囲んでいます。つまり、肩の前にも下にも後ろにも上にもあるわけです。ですから、典型的な症状の特徴は「全方向性の症状」と考えています。つまり、上に上げようとしても、腕を背中に回そうとしても、肩を開こうとしても、あらゆる方向への動きで痛みが出たり、カタくて動かせなかったりするわけです。
また、四十肩 (五十肩) というのは炎症期、凍結期、回復期という順番で・変化改善していくと言われていて、最初は強い炎症による痛みがきて、その後、痛みが減って関節がカタくなる(拘縮)、そして、その拘縮も回復していく。という流れです。これが典型的な四十肩 (五十肩) として説明されていますが、多くの四十肩 (五十肩) の患者さんを診察していると、この典型的な症状に沿って進んでいく方は必ずしも多くないんです。最初から痛みは強くない方もおられれば、痛みが強い時期からなかなか抜け出せない方、強い拘縮を起こして日常生活が不便になる方もおられれば、痛みはあっても肩の可動域は十分保たれているという人もいます。そして、なにより自然に数ヶ月で回復すると思いきや1年、2年、時にそれ以上と、年単位で苦しまれる方もおられるということです。
四十肩だと思っていたら別の疾患のケース
腕の痛みの場合も含めて、四十肩 (五十肩) と思いきや別の病気や怪我だったという可能性もあります。一番多いと感じているのは腱板断裂です。別で詳しく解説しておりますが、腱板断裂というのは肩を安定して動かすために大切なインナーマッスルのスジ=腱板が切れてしまう(断裂)ことです。そう聞くと、よほどの大ケガかと思われるかもしれませんが、意外と思い当たる節がなくて腱板断裂を起こしている方がおられます。特に60歳以上のご高齢の方に増えてきます。
その他に肩の軟骨がすり減った変形性関節症という状態や肩がグラグラする不安定症という状態がきっかけで肩が痛くなったりもします。さらには首のヘルニアなどが原因で神経性に肩の痛みや力が入りにくいということもありますし、非常に稀ですが内臓の病気の徴候が肩に出ることもあります。
夜間痛の対策
四十肩 (五十肩) に限らず、肩の痛みは夜間に横になると強まります。ですから、眠れないとか、途中で痛みで起きてしまうというように睡眠障害の原因になったりする厄介なモノです。なぜ夜間に痛みが出てしまうのかということは諸説ありますが、痛みが出やすい寝方と出にくい寝方というのはあります。
最終的には個人差も考慮して、試行錯誤をしていただきたいのですが、一般的には痛い方の肩を下にした横向きは痛みが強まりやすいです。さらに、痛い方の肩の腕、肘が背中側に位置していると痛みが増しやすいという傾向もあります。この2つの痛みが出やすい姿勢を避けるために、睡眠中に意識することは不可能ですから、睡眠環境を工夫するしかありません。
<四十肩(五十肩) (五十肩) の夜間痛対策のためのオススメの寝方と枕の使用方法>
1仰向けで寝始める時:痛い方の腕、肘の下に柔らかいクッションを置くことで、そちら側に寝返りが打ちにくくなりますし、腕も背中側に落ちなくなりますのでオススメです。
2横向きで寝る時:痛くない方の肩を下にして、背中側に大きめのクッションを置いて、さらに、お腹側にもクッションを置いて、そのクッションを抱えるようにすると痛みが出にくい傾向があります。
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