極端な食事制限をすると栄養不良になりうる
ダイエットの方法としてよく挙げられるのが「食事制限」です。
過度な糖質制限をしたり、食事そのものの回数を減らしたりなど、さまざまな手法がありますが、極端な食事制限を行うと栄養不良に陥って健康にさまざまな害を及ぼす可能性があります。
例えば体のエネルギー源となる炭水化物の不足は、集中力の減退や疲労感の原因となります。
また体をつくるたんぱく質が不足すると、体力や免疫力が低下 してしまいます。
鉄分の欠乏やそれに伴った貧血が起きた場合には、「だるい」「疲れやすい」といった症状 が現れます。
食物繊維不足による便秘、カルシウムやビタミンD不足による骨粗鬆症も避けたい事態ですよね。
栄養不足が慢性化すると低血圧や不整脈などの深刻な事態を招き、女性の場合は無月経の原因となることも考えられます。
「運動は苦手だから、食事を減らして楽に痩せよう!」
と考える方もいるでしょう。
しかし、極端な食事制限のやり方など、誤った方法でダイエットを始めるとあなたの体に悪影響が出てしまうかもしれません。
必要な栄養をきちんと取らないと、体に負担がかかってしまいます。
ダイエットを始める際は極端に量を減らすのではなく、主食・主菜・副菜のそろった食事メニューにするよう心がけましょう。
普段口にしているお菓子類やアルコールなどを見直すのも効果的です。
リスク2 ダイエットの反動で太りやすくなってしまう可能性も
厳しい食事制限などで、短期的な減量に成功するケースも確かにあるでしょう。
しかし、無理なダイエットで一時的に体重が減ったとしても、その反動で体重が戻ってしまうリスクがあります。
いわゆる「リバウンド」と呼ばれる現象ですね。
リバウンドの恐ろしさは、痩せるために頑張った努力が無駄になってしまうというだけではありません。
急激な減量とリバウンドを繰り返していると、太りやすい体質になってしまう可能性があります。
痩せるためにダイエットを始めたのに、かえって太りやすくなってしまう事態は絶対に避けたいですよね。
痩せやすい体質を作る継続的なダイエットを行うことが重要です。
リスク3 「痩せなきゃ」という強迫観念は摂食障害につながる
「今の自分の見た目が好きじゃないから、自分はとにかく痩せなきゃいけない……!」
というように、思いつめてしまっている方もいるのではないでしょうか。
「痩せなければいけない」「どうしても痩せたい」という強迫観念にとらわれ続けていると、摂食障害になってしまう危険性もあります。
摂食障害は精神的な障害で、心と体両方に対する治療が必要となります。
理想の体型になるため努力するのは必ずしも悪いことではありませんが、無理なダイエットで病気にかかってしまっては元も子もありませんよね。
日本肥満学会では「BMI」と呼ばれる体格指数を用いて、以下のように体型を分類しています。
肥満の指標は国によって異なるもののBMIは肥満度を表す指標として国際的に用いられており、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]という計算式で算出します。
BMI(体重/身長×身長) 体型の判定
18.5未満 低体重(やせ)
18.5~25未満 普通体重
25~30未満 肥満(1度)
30~35未満 肥満(2度)
35~40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)
もっとも病気にかかりにくい理想体重はBMIが22程度である といわれていますが、BMIが25未満であれば食事の量などを無理に変える必要はないでしょう。
「ダイエットは自分の健康のためにするものだ」という意識を持ち、体に負担をかけるような無茶はしないようにしましょう。
3.日々の暮らしで実践できる!簡単ダイエット術
「じゃあ、実際にどんな方法でダイエットを始めたらいいの?」
というのが気になるところですよね。
こちらでは、日常生活のなかで「ストレスなく」「誰でも続けられる」ダイエットの方法をお伝えします。
実は体重を1kg減らすためには7,000kcalの消費が必要だといわれています。
単純に計算すると、例えば1日の摂取カロリーより消費カロリーが350kcal多くなれば20日で7,000kcalを消費して1kg減らすことができます。
「1kg減らすだけでそんなに時間がかかるの?」
と思う方もいるかもしれませんが、体に負担をかける短期集中型の極端なダイエットは禁物です。
断食ダイエットなどの極端な食事制限をして摂取カロリーが基礎代謝を大きく下回ると、栄養が不足したり、摂食障害になったりするリスクがあるからです。
基礎代謝
体の活動のために勝手に消費されるカロリーのことです。 参考までにお伝えすると、18~29歳の男性が1日に基礎代謝として消費するカロリーは1,520kcal、同年代の女性の場合は1,110kcal程度 です。
基礎代謝は体を動かすのに必要なカロリーのため、ダイエット中であっても最低限これ以上のカロリーは食事で摂取する必要があるといえます。
日々の暮らしの中にちょっとした工夫を取り入れて、無理なく健康的に続けられるダイエットを行いましょう。
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