「頭皮のマッサージで顔がリフトアップする」
なんて話を美容師から聞いたり、実際のマッサージ方法を雑誌で読んだりした経験はありませんか?
頭皮をマッサージすると顔のたるみが改善するのは本当です。それには頭と顔の構造が関わっています。
今回はそのメカニズムを解説し、簡単なのにしっかりと顔のたるみに聞く頭皮マッサージのやり方をご紹介します。
また、顔がたるんでしまう原因や、頭皮のマッサージ以外で顔のたるみを緩和する方法についてもお伝えします。
役立つ情報をたくさん紹介しますので、たるみをなくして若々しい顔を手に入れたい方はぜひ最後までお読みください。
1.頭皮のマッサージで顔のたるみが改善する理由
結論をいえば、頭皮のマッサージによって顔のたるみは改善できます。その理由を、頭と顔のつながりをイラストで示しながら説明します。
1-1.顔がたるむ原因は「顔の筋肉の衰え」や「皮膚の老化」
顔がたるんでしまう主な原因は、顔の筋肉が衰えて皮膚や脂肪を支えきれなくなることです。ただ、実は頭の筋肉も顔のたるみに影響しています。筋肉や皮膚によって、頭と顔はつながっているからです。
例えば頭の筋肉が衰えて凝り固まってしまうと、それに連動して顔の表情筋も上手く動かなくなります。顔の皮膚や脂肪を持ち上げられなくなり、顔がたるんで見えるのです。
下の図は頭の筋肉のなかでも特に重要な「側頭筋(そくとうきん)」です。側頭筋は顔のたるみに大きな影響を与えます。
側頭筋が弱ると、側頭筋と連動している小頬骨筋(しょうきょうこつきん)や大頬骨筋(だいきょうこつきん)も上手く動かせなくなります。脂肪や皮膚が下垂したままになり、フェイスラインがたるんだ印象になってしまうのです。
※小頬骨筋・大頬骨筋は口角をキュッと上に持ち上げる役割を担っている筋肉です
さらに筋肉の衰えだけでなく、皮膚の老化によって顔がたるむこともあります。
頭皮(頭の皮膚)が硬くなっていると、血液やリンパ液の循環が悪くなっていて老廃物が流れにくいため、頭から顔にかけてたるみやむくみが起こります。
また、顔の皮膚も関係しています。加齢とともに肌細胞内のコラーゲンの生成量が減っていくと、肌表面にプリッとした弾力が出ず、顔全体がたるんで見えてしまうのです。
1-2. 「側頭筋ほぐし」と「血行促進」がたるみ解消のカギ
さきほど述べたとおり、頭・顔の筋肉が衰えて凝り固まること、頭や顔の皮膚が老化することが原因で顔はたるみます。
つまり、普段使っていない筋肉を指でほぐして刺激し、老廃物を流しながら、皮膚を柔らかくして血行を促進していけば、顔のたるみはある程度改善できます。
具体的には、側頭筋をほぐすことで小頬骨筋と大頬骨筋の動きを良くすれば、口角やフェイスラインがキュッと持ち上がるようになります。
さらに頭皮を刺激することで汚れを除去しながら血行を促進することで、むくみやたるみも緩和されるわけです。
この「側頭筋ほぐし」と「血行促進」を意識した頭皮マッサージのやり方を、次章で記載します。
2.自宅で簡単にできる頭皮マッサージ
自宅で簡単にできるのに、顔のたるみにしっかりと効くマッサージのやり方をご紹介します。加えて、頭皮マッサージの効果的なタイミングもお伝えします。
2-1.シャンプー中でもOK!頭皮マッサージのやり方
今回紹介する頭皮マッサージは、オイルやブラシなどのグッズが不要で、朝起きてメイクをする前にも気軽にできます。またシャンプーのついでにおこなうことも可能です。湯船に浸かってシャンプーを泡立てた状態でマッサージすれば、一日の疲れを解きほぐして息抜きにもなります。
1章で解説したとおり、顔のたるみには側頭筋をほぐすことが重要です。しかし前頭筋(ぜんとうきん・額やまぶたを引き上げる筋肉)や後頭筋(こうとうきん・前頭筋と連動して眉を持ち上げる筋肉)など、頭部のほかの部分も一緒にもみほぐすとリフトアップ効果がより得られるため、できれば全工程おこなってください。
【プロが教える】頭皮マッサージで顔のリフトアップ..
【大頬骨筋~前頭部】0:10~ 手指の形 親指を下、その他4本指を上にして、両手で三角形を作る。 やり方 ※以下の工程を<耳の前><こめかみ><額>の順番でおこなう。①②を1セットとして計3セット。 ①親指以外の4本指で、大きく円を描くようにクルクルと3回マッサージする ②指に力を入れたまま皮膚を上に持ちあげるようにして、耳の前からこめかみへ、こめかみから額へ移動する
【側頭部~頭頂部】0:46~ 手指の形 5本指で鷲掴み やり方 ※①②の工程を1セットとして合計2セットおこなう。 ①5本指全部を使って頭をホールドする。そのまま頭皮を鷲掴みにしたままグーッと上に持ち上げる ②頭頂部まできたら、指で円を描くようにしてグリグリとマッサージする
【後頭部~頭頂部】1:19~ 手指の形 親指下・4本指上 やり方 ※①②の工程を1セットとして合計2セットおこなう。 ①親指を首の付け根に押し当てて、クルクルと円を描くようにして耳の上まで移動しながらマッサージする ②5本指と手の付け根を使って頭頂部をホールドし、グッと圧迫しながら上に持ち上げる
【ポイント】 ・耳の前にある小頬骨筋や大頬骨筋を指先でしっかりホールドして、少し持ち上げるようにしてクルクルとマッサージする ・目のたるみをグッと引き上げるようにして、こめかみ部分をクルクルと回しながらマッサージする ・皮膚が赤くなりすぎず、自分自身が心地良いと感じる程度の力加減でおこなう |
2-2.朝と夜寝る前で1日2回がおすすめ
頭皮マッサージの頻度は、朝と夜の1日2回がおすすめです。朝はメイクをする前。夜は就寝前か、もしくはお風呂に入ってシャンプーついでにマッサージをするのももちろんOKです。
単純に顔のたるみ対策ということであれば1日1回でもいいのですが、朝と夜におこなうことでプラスαの効果が得られます。
朝起きた直後は顔がむくみがちなため、マッサージをすれば血行が促進されてメイク前に顔立ちがシャキッとします。また夜の入浴中や就寝前に頭の筋肉のコリをほぐすことで、溜まった疲れを1日の終わりにリフレッシュできます。
2-3.シャンプー中にマッサージしたい方におすすめのグッズ
「浴室でゆっくりと湯船に浸かって、髪の毛を洗うついでに頭皮マッサージをしたい」
「入浴中に頭皮のマッサージをして、少しでもリラックスタイムを楽しみたい」
そういった方におすすめの、頭皮マッサージ用のバスグッズを2つ紹介します。
どちらも防水仕様で入浴中に使えるのはもちろん、突起部分の形状やグリップの握りやすさなど、頭皮マッサージのために開発されたこだわりの逸品です。電動、手動の部分で大きな違いがあるので、ぜひ好みで選んでください。
■ReFa GRACE HEAD SPA(リファ グレイスヘッドスパ)
出典:Amazon
有名メーカー「ReFa」が開発した、頭皮ケア用の電動マッサージローラー。エステティシャンの力強い手技を3Dで再現し、頭皮を連続的につまみあげる「ツイストニーディングブラシ」、頭皮の汚れを洗浄しながらつまみあげる「クレンジングブラシ」の2種類のブラシから好みで選択可能。さらにパワーの強弱も自分好みに設定できる。 まるで美容室やエステサロンで受けるような贅沢なヘッドマッサージを自宅で体験したい方におすすめ。
■電動タイプ ■防水加工 ■価格:39,900円(税込) ■Amazonカスタマーレビュー4.3/5(評価の数:80) ■商品ページ:Amazon ※すべて2020年6月25日現在の情報です。 |
■ETVOS(エトヴォス)リラクシングマッサージブラシ
出典:Amazon
シリコン製なので、使い終わったあとにサッと洗って乾かすだけで何度も使えて、お手入れが簡単。女性の手にフィットしやすい形状に作られているのもうれしいポイント。やわらかい突起が頭皮のつぼやこりをやさしく刺激し、頭から目の疲れまで癒してくれる。防水素材なのでインバスはもちろん、アウトバスで髪の毛が乾いた状態でも使える万能な商品。
■手動タイプ ■防水素材 ■価格:1,760円(税込) ■Amazonカスタマーレビュー4.5/5(評価の数:65) ■商品ページ:Amazon ※すべて2020年6月25日現在の情報です。 |
3.頭皮のセルフマッサージ以外で顔のたるみをケアする方法
顔のたるみの改善方法をいくつか紹介します。
本気で顔のたるみをなくしたいと思っている方は、頭皮マッサージだけではなく、以下から自分に合った方法もプラスしてみましょう。
3-1.顔の表情筋マッサージをする
顔のたるみは、やはり顔の筋肉を直接ほぐすのが効果的。指を使って普段動かさない筋肉をグッグッと刺激しつつ、逆に使いすぎている筋肉をグリグリとほぐします。
詳しいやり方は下記の記事で紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
ちなみに頭の筋肉が動くようになると顔の筋肉もほぐれやすくなるので、一緒におこなう場合は頭皮マッサージを先にしましょう。
関連記事3-2.美顔器を使う
美容家電も年々進化を遂げています。少しお高めの美顔器を購入して、効率的に顔のたるみをケアするのも賢い選択でしょう。
たるみが気になる場合は、RF(ラジオ波)・EMS(電気刺激)の機能が搭載された美顔器がおすすめです。
RFは電磁波によって肌内部に熱を発生させ、わざと肌細胞を損傷させてコラーゲンなどの生成を促すことで、肌にハリや弾力を出すのが目的です。EMSは微弱な電流を流して筋肉を刺激し、無理やり運動させて鍛える効果を持っています。
もしセルフマッサージの手順を覚えたり、手を動かすこと自体が面倒くさかったりする場合は、手間代と思って美顔器を購入して顔のたるみケアをするといいでしょう。
3-3.美容室・リラクゼーションサロン・エステサロンでケア
「自力で努力せずに一番楽な方法で顔のたるみをケアしたい…!」
それなら、美容室やリラクゼーションサロン、エステサロンに行って、プロに任せてしまいましょう!
メニュー名のほか施術工程も多少異なったりしますが、どこで受けるにせよ少なからず顔のたるみを改善する効果は期待できます。
それぞれどんな人におすすめかを下記にまとめたので、サロン選びの参考にしてください。
<美容室>
頭皮のケアをしたい/毛髪のケアをしたい/カットやカラーもしたい/マッサージで癒されたい
<リラクゼーションサロン>
とにかくマッサージで癒されたい/頭皮のケアをしたい/ついでに肩や足なども揉んでもらいたい
<エステサロン>
顔も一緒にマッサージされたい/美肌ケアをしたい
3-4.スキンケアを見直す
普段使用している基礎化粧品を見直すのも、顔のたるみの緩和や予防につながります。というのも顔のたるみは筋力の低下だけでなく、肌の老化も原因だからです。
基礎化粧品は、肌にハリを出して弾力をアップさせるものが効果的です。具体的には、水分量を高めて乾燥を防ぐセラミドやヒアルロン酸をベースに、さらに弾力を高めるためにコラーゲンやプラセンタなどが配合されたものを選ぶといいでしょう。
さらに季節や肌の状態に応じて、化粧水・乳液に加えて美容液やパック、クリームなどでより濃厚なお手入れをするのもおすすめです。
4.まとめ
頭皮マッサージといえばリラックス効果。でも顔の筋肉や皮膚とつながっているので、顔のたるみをキュッと引き上げる効果も期待できるんです。
今回はシャンプー中でも簡単にできるマッサージ方法を紹介したので、時間のあるときに試してみてくださいね。
より癒し効果や贅沢気分を味わいたいなら、頭皮マッサージ用グッズの購入もおすすめです。
表情筋マッサージや美顔器、サロンに通う、スキンケアを見直すといった方法でも顔のたるみを改善できます。
いつまでも若々しくフレッシュな印象でいられるよう、今のうちからお手入れを始めましょう!
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