運動をするとよく眠れる!みたいな話はよく聞きますが、新たなデータでは「本人が気づいてなくとも運動は睡眠の質を上げる!」って話になっててためになりました。
これは筑波大学の研究で、普段あまり運動をしていない男女を集めて、
日中に60分間の有酸素運動(Maxの60%)を1回だけやってもらう
その日の夜の睡眠の質がどう変わったかを脳波計で計測する
みたいになってます。運動で睡眠が改善するとは言われるけども、果たして脳波のような客観的な指標にも改善が見られるのか?ってとこがポイントなわけっすね。 Maxの60%ぐらいの運動だから、そこそこ激しいエクササイズですね。
ちなみに、ここで計測されたのは従来の脳波じゃなくて、CVEと呼ばれる新しい睡眠ポリグラフ技術を使って、さまざまな睡眠サイクルにおける脳の徐波振動を測定してます。詳しいとこは省きますが、睡眠の深さを定量化する新しい方法だとお考えください。
で、結果についてチームはこう発表しております。
(1時間の有酸素運動を行なった参加者は)徐波睡眠のデルタパワーが有意に増加するとともに、初期の睡眠相における徐波睡眠の安定性が増加した。
どういうこと?って思いますが、要するに「そこそこキツめの運動をした人は、その夜に深い睡眠の質が上がった」ということです。体を徹底的に休ませるタイプの睡眠の質が改善したわけですね。
ただし、ここには興味深いポイントもありまして、
運動は客観的な睡眠の質を向上させることがわかったが、被験者は睡眠の質に変化がないと報告していた。
とのこと。どうやらみんなキツめの運動をしたせいで「別によく眠れてない」と判断したものの、実際には肉体はいつもより休息を取れてたんだ、と。こうして考えると、もし運動した晩に「別に睡眠は変わらんなぁ……」と思っても、めげずに運動を続けるべきなんでしょうね。
本日は以上です。