「太っているわけではないのに、なぜか下腹がぽっこりと出ている」「ダイエットしてもなかなかやせない」などと悩んでいる人は、骨盤の歪みを疑ってみましょう。
骨盤の歪みはO脚や肩こり、頭痛、生理不順、不妊、さらには顔の歪みや精神疾患など、思った以上に大きな悪影響をカラダに及ぼします。まずは自分の骨盤が歪んでいないか、セルフチェックしてみてください。
歪みの可能性があればきちんと原因を突き止め、早めに改善することが大切です。
1.骨盤の歪みがもたらす影響と対策
骨盤の歪みがもたらす影響
骨盤の歪みは、次のようにカラダへさまざまな影響を及ぼします。
<身体的不調>
肩こり、腰痛、関節痛、生理痛、不妊、めまい、睡眠障害、自律神経失調症、更年期障害
<美容的影響>
顔の歪み、下半身太り、むくみ、猫背
多くの人が想像している以上に、カラダへ悪影響を及ぼす骨盤の歪み。やはり、できるだけ早めに改善することが大切。
骨盤の歪み対策
改善の道は1日にしてならず!骨盤の歪みは、普段の生活習慣が大きく影響しています。座るときに足を組まない、両足に均等に体重をかけて立つ、自分に合う枕を使うなど、まずはできることから始めてみましょう。
2.骨盤の歪みチェック
まずは自分の骨盤が歪んでいるかどうか、気にしたことのある人はあまり多くないでしょう。そこで、まずは自分でチェックできる方法を試してみてください。全身が映る鏡を用意したら、その前に立ちます。このとき、次のようなことはないでしょうか?
・肩やウエストの高さが左右でずれている
・目を閉じて片足立ちが10秒以上できない
・目を閉じて足踏みすると左右にずれていく
これらに当てはまる人は、骨盤が歪んでいる可能性がかなり高いといえます。
3.骨盤が歪む原因
“骨盤が歪む”とは、いったいどういうことなのか。これは、骨盤にある3つの骨の結合部が、歪んだり開いたりする状態を表します。その主な原因は次の通りです。
・よく足を組む(決まった組み方)
・バッグをいつも同じ手で持ったり掛けたりする
・うつぶせ寝をする
・横座りや膝をくっつけてハの字型に座る
・立った時、片足に重心をかける
・運動不足、加齢による筋力低下
・出産
自分の日常生活に置き換えて、当てはまるものがないか考えてみてください。
4.骨盤の歪みの症状と特徴
骨盤の歪みによる症状は、人によって異なります。症状や特徴から、自分のタイプを確認しましょう。
骨盤が開いているタイプ
歩くときに内股やガニ股になったり、靴の外側だけがすり減ったりするO脚の人。他の部位に比べて、お尻や太ももが大きいのが特徴です。
骨盤が前後にずれているタイプ
いつも同じように足を組んだり、正座したときにひざの位置が違っていたりする人。気がつくと、スカートが回っていることが多いはずです。
骨盤が傾いているタイプ
決まった足に重心をかけて立ったり、肩やウエストの高さが左右でずれていたりする猫背の人など。ウエストのくびれがなく、寸胴体型になりがちです。
なお、大腿骨の長さが左右で異なる「先天性大腿骨短縮症」や、膝に問題があることから、二次的に骨盤に異常をきたしていることもあります。その場合は、部位の治療が先決になるので、整形外科医にご相談下さい。
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医師・医学博士
原田文植(はらだ ふみうえ)先生
1971年、大阪生まれ。医師、医学博士、内科認定医、認定産業医、スポーツ健康医、在宅医療認定医。大阪医科大学卒業後、大阪府済生会中津病院血液リウマチ内科、国立感染症研究所を経て2008年より蔵前協立診療所所長として、地域医療に従事。年間のべ約2万人を診療している。2018年、医療と教育に特化したONE LOVEビルを建設。医療従事者向けに「日本メディカルコーチング研究所」、一般の患者向けに「よろず相談所 One Love」を開設。武道家・格闘家との交流、映画出演、音楽ライブ活動など幅広く活躍。著書に『病は口ぐせで治る!』(フォレスト出版)がある。
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