「長時間のデスクワークでお尻が痛いけれど、マッサージのしかたがわからない……」
「お尻のこりをほぐすマッサージってあるのかな? 」
そんなふうに思っている方へ、おすすめの記事がこちらです。もしお尻の痛みを解消するマッサージ方法が今すぐわかって、実践できたら理想的ですよね。
こり固まったお尻のこりをほぐすマッサージには、大きく分けて2つの方法があります。
自分で、手やグッズを使って手軽にできる「セルフマッサージ」と、プロの手技で痛みをすみやかに軽減する「サロンでのお尻マッサージ施術」です。
今回の記事では、上記それぞれのマッサージの具体的なやり方と、おすすめのグッズや施術方法について紹介します。
また、お尻マッサージを行うならぜひ事前に知っておきたい、「マッサージ効果をより高めるコツ」についても説明していきます。
今回の記事を参考にしていただくことで、お尻マッサージの具体的な方法がわかってすぐにマッサージを実践でき、マッサージグッズの購入やサロンの予約にも役立つかと思います。
効果的なお尻マッサージの方法について理解を深め、お尻のこりや痛みを早く解消できるよう、この記事がお役に立てれば幸いです。
1.お尻のこりに効く!セルフマッサージのやり方
お尻のこりに効くセルフマッサージのポイントは、お尻まわりの筋肉の位置を理解して、「押したり」「揉んだり」を筋肉を意識しながら効果的に行うことです。
なぜなら、お尻が痛くなる原因というのが、お尻の特定の筋肉の「緊張」や「こり」によるケースが多いからです。
長時間同じ姿勢で座っていることなどにより、ある特定のお尻の筋肉がこわばり、上記のような症状を引き起こします。
具体的には、お尻の一番浅い所にある筋肉【大殿筋(だいでんきん)】と、お尻の外側上方にある【中殿筋(ちゅうでんきん)】の2つをほぐすことが、セルフマッサージを効果的に行う上でのポイントとなります。
【中殿筋】は、主に骨盤を支え股関節の動きをコントロールしている筋肉で、長時間座っていると疲労がたまり、骨盤の傾きや歩行にも影響を与えます。
【中殿筋】がこり固まると、腰の中央にある仙骨を中心に、お尻全体から大腿部外側にかけて広範囲に痛みが出やすいと言われています(下絵の ×部分がこり、赤い部分が痛みの範囲。以下同様)。
出典:「Travell and Simons’ Trigger Point Flip Charts」 (Janet Travell MD, David Simons著)より
一方、【大殿筋】はお尻の一番浅い所にある、広範囲に広がる筋肉です。
こりやすい部分は、仙骨下から臀下部にかけてお尻の内側である場合が多く、こり固まって痛みを引き起こす原因となる場所(トリガーポイント)によって、痛みの範囲が変わってきます。
出典:「Travell and Simons’ Trigger Point Flip Charts」 (Janet Travell MD, David Simons著)より
セルフマッサージでは、まず、これら2つの筋肉たちをほぐすストレッチを行い(ステップ1)、その後でお尻周辺のツボを押すマッサージ(ステップ2)を行うのがおすすめです。
時間がない場合は、とりあえず(ステップ1)だけ行うだけでも効果があります。ぜひ試してみましょう!
(ステップ1)ストレッチ&マッサージ
まず、大殿筋・中殿筋と、太ももの裏側を伸ばすストレッチを行い、その後筋肉のあたりを手でさすりマッサージします。
このストレッチ&マッサージによって、筋肉だけでなく、筋肉を覆うように張り巡らされている「筋膜」もほぐされ、お尻の痛みが和らいでいきます。
<床に座って>
1)床の上で足を伸ばし、片方の足を下写真のように折り曲げて、膝を胸に近づけます。
自分で気持ち良いと感じるまで、10〜20秒ほど、呼吸をしながらストレッチします。
2)折り曲げていた足を伸ばし、伸ばしていたお尻の筋肉と太ももの裏側を手のひらでよくさすって、ほぐします。
デスクワーク中で床に座れない場合は、下記の手順で筋肉を伸ばしてみましょう。
(スカートのためデスクで行えない場合は、トイレタイムを活用してみてください♡)
<椅子に座って>
1)まず椅子にごく浅く腰掛け、かかとだけを床面につけて両膝をまっすぐ伸ばします。膝の裏側の筋をストレッチして伸ばします。
2)今度は椅子に深めに腰掛け、片方の足首を、逆足の膝近くの太ももの上にのせます。のせたら、背筋をまっすぐに伸ばしたまま、上半身を前にゆっくり倒します。左右の足どちらも行ってください
*ゆっくりと深呼吸をしながら、1と2の動作を交互に約20秒ぐらいずつ行います。足からお尻にかけてじんわりしてくるまで行ってください。
*背筋を伸ばすことで、お尻の筋肉までストレッチが効いてきます(猫背に注意)。
(ステップ2)お尻のツボ押しマッサージ
筋肉がほぐれたところで、お尻のツボを押してマッサージを行います。
お尻のツボを押すことで血行が良くなり、こわばっていた筋肉をさらにほぐす効果が期待できます。
下記ではお尻の痛みに効くと言われる代表的なツボをご紹介します。
・坐骨神経痛に効く【承扶(しょうふ)】
お尻と太ももの境めにある溝の、ちょうど真ん中にあるツボです。
ここは神経の通り道にあたり、坐骨神経痛に効果があるツボと言われています。
5秒間押すのを5回繰り返してワンセットです。両手でお尻を包み込むようにして中指で強めに押すのがおすすめです。
・腰のだるさに効く【腎愈(じんゆ)】
おへその裏側、背骨のラインから指2本分外側にあるツボです。
両手を腰にあてたときに、ちょうど親指があたる場所なので、そのまま親指で押したり緩めたりを3分程繰り返しましょう。
腰痛に効果があると言われており、この位置をカイロなどで温めるのも効果的です。
・骨盤内の血行を促進する【次髎(じりょう)】
仙骨(お尻の割れ目の上にある平な骨)より少し上、中央より外側に左右2センチの所にある、少し窪んだツボです。
骨盤内の血流を良くし、冷えや腰痛に効果があると言われています。中指で強めに3分から5分押します。
・股関節の血流を良くする【環跳(かんちょう)】
お尻の中央より、やや外側、お尻にぎゅっと力を入れたときにできる窪みがツボの位置になります。
股関節周辺の血行が良くなるとされ、お尻の筋肉の緊張がほぐれる効果があります。
親指または中指で、少し強めに20回程度押します。
つぼ押しは手以外にも、仰向けに寝ながらこれらのツボの位置にテニスボールやゴルフボールなど、好みの硬さのボールを置いて、転がしながらマッサージするのも効果的です。
2.プロの手技で一気に解消!おすすめのサロン施術
毎日のデスクワークなど、長時間同じ姿勢でこり固まったお尻のこりは、プロの手でマッサージをしてもらうのが効果的です。
世間一般にマッサージ店は数多くありますが、お尻のこりや痛みには次の3タイプのサロン施術が特におすすめ。
こりの度合いや目的に合わせて、自分に合ったマッサージサロン施術を選びましょう。
・とにかくお尻をほぐしたいなら【整体マッサージ】
整体マッサージは、骨格のゆがみを整えて、筋肉の位置や働きを正しい状態へと導いてくれるのが特徴。こわばったお尻をほぐして、骨盤のゆがみを整えたい場合にとても有効です。
最近では「お尻ほぐし」専門のマッサージメニューを行うサロンも見られますが、こりの状態によっては全身をほぐしてから行うほうが効果的な場合もあります。
お尻がこっていて痛い場合には、予約の際に症状を伝えて施術メニューを相談すると良いでしょう。
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・お尻〜全身の血行促進・毒素排出なら【リンパマッサージ】
リンパマッサージは、体内に蓄積された老廃物や毒素を、リンパ液にのせて排泄することを促すマッサージです。
長時間の同じ姿勢で座っていて下半身がむくみやすい方、お尻だけでなく股関節や首・肩などもこり固まっている方は、リンパを流して老廃物を排出することをおすすめします。
リンパマッサージの場合、お尻単独でマッサージするよりも全身をマッサージする流れの中で行うほうが効果的です。お尻にこりがある場合はその旨を事前に伝えて、お尻を念入りにほぐしてもらうと良いでしょう。
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・筋肉の緊張を解きほぐすなら【オイルトリートメント】
オイルトリートメントとは、マッサージに適したオイルを直接肌に塗りながら素手で全身をマッサージしていく施術です。
オイルを使った手のひらの摩擦により温熱効果があり、リラックスすると同時に血液やリンパの循環が促されます。疲労が溜まっていて全身の筋肉がガチガチにこわばっているような状態の方におすすめです。
さらに、オイルに植物の精油が加わったアロマオイルトリートメントであれば、芳香の効能を経皮吸収でき、さらなる効果が期待できます。
オイルが選べる場合はラベンダーがおすすめ
ラベンダー精油の芳香には、150種類以上の効能があると認められています。特に、緊張をほぐす作用に優れており、筋肉の緊張の緩和、神経性の緊張の緩和にも効果が期待できます。また、肌の炎症にも改善効果があるので、肌荒れなどが気になる季節のオイルトリートメントにもおすすめです。
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3.お尻マッサージの効果をより高めるコツ
お尻のマッサージを行う際、ちょっとしたコツを知っておけば効果をより高めることが可能です。下記ではお尻マッサージの効果をより高めるコツを2つご紹介します。難しいことは何もないので、ぜひ取り入れて、マッサージの効果を高めていきましょう。
・事前にお尻(下半身)を温める
お尻のマッサージを行う前に、カイロや温湿布などでお尻や下半身を温めておくと、マッサージ効果を高めることができます。
なぜなら、血行不良で冷えているところからマッサージを行うよりも、身体を温めて血流を良くしておいたほうが、筋肉も温められて揉みやすく、また、こりがほぐしやすくなるからです。お尻は体の中でも特に冷えやすい箇所なので、秋冬は特に冷やさないよう下着や衣類でしっかり防寒し、できれば事前にお尻や下半身を温めておきましょう。
・事前にリンパをさすって流しておく
マッサージの前にリンパをさすり、リンパの流れを促しておくと、マッサージによって血流がさらに流れやすくなります。
さする際は、リンパの出入り口の大もとが鎖骨付近にあるので、まずは鎖骨からリンパを流します。(この場合、必ず左側からさすり、続いて右側をさすります)続いて耳下腺を左右とも上から下へ流し、鎖骨下にある胸腺も、上図のように脇の下へと流します。
次に、胸の下の肋骨部を、上から下へと左右同時に流し(①)、その後、鼠蹊部(そけいぶ)のリンパ(②)も上から下へと左右同時にさすって流します。
リンパをさする場合はあまり強くこすらないようにしましょう。やさしくさする程度でも十分効果があります。
また、さする回数に特に制限はありませんが、1箇所につき10〜15回程度は行うと良いでしょう。
マッサージの前にいつもリンパをさする習慣にしておくと、マッサージをするたびにリンパの流れも促進されて相乗効果が期待できます。ぜひセットで行うようにしてみてください。
4.まとめ
今回は、「お尻のこりに効くセルフマッサージのやり方」から、「プロによるマッサージのおすすめ施術」、「お尻マッサージの効果をより高めるコツ」についてをご紹介しました。
お尻の痛みの主な原因となっている筋肉について理解し、効果的なストレッチとマッサージを行うことで、お尻のこりによる痛みは緩和することができます。
セルフマッサージは会社や自宅で簡単にできる内容ばかりなので、「お尻が痛いかも」と感じたら、すぐに実践してお尻の痛みの緩和に役立ててください。
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