生理中にマッサージはOK?生理痛に効果的なマッサージ5選と注意点

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「生理中にマッサージをしてもOK?」
「生理痛をマッサージで和らげたいけれど、どんなものがあるのかな?」

あなたは今、そんなふうに思っていませんか?マッサージを行って生理痛を軽減したいけれど、具体的にどんなマッサージが良いのかわからない。もし、今すぐ生理痛に効くマッサージが何かわかり、実際にマッサージをして生理痛を緩和できたら理想的ですよね。

生理中に行うマッサージは、体に負担をかけない内容を選んで、経血量がピークを迎えるタイミングを外すようにすれば行っても大丈夫です。

ここでは、マッサージが生理痛にどのような効果があるのか、その具体例と、おすすめのマッサージ方法を5つご紹介します。また、生理中にマッサージを行う場合に、必ず気をつけたい注意点についても説明していきます。今回の記事を参考にしていただくことで、マッサージが生理痛を和らげる効果についてと、生理痛に有効なマッサージ方法がすぐにわかるかと思います。

生理痛とマッサージの関係について正しく理解して、生理痛をできるだけ早く軽減するために、この記事がお役に立てれば幸いです。

1.マッサージは生理痛に効果がある

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手で皮膚をさすったり、もんだりするマッサージは、生理痛に効果があると言われています。

理由は、マッサージで体に刺激を与えることで血液やリンパの流れが良くなり、生理痛の主な原因とされる「うっ血(血流の滞り)」や「自律神経の乱れ」の改善を促すことにつながるからです。

また、生理痛の痛みに大きく影響すると言われる「骨盤のゆがみ」も整体マッサージで改善していくことが可能だからです。

ここでは、マッサージが生理痛に対してどんな効果をもたらすのか具体的に説明していきます。生理痛を和らげるマッサージの効能をよく理解して、生理痛の改善に役立ててください。

1-1.体の血行不良を改善して生理痛を緩和

生理痛の主な原因の一つに「血行不良」があげられますが、マッサージを日常的に行うことで血流を良くし、生理痛を起こさない体づくりをすることが可能です。

生理になると、体の血行が良くない場合には骨盤内の血液が滞留する「うっ血」が起こりやすくなり、経血が子宮から外に出にくくなってしまいます。

このため体内で経血を排出しようとする力が働いて子宮の収縮が強くなり、この子宮の収縮が下腹部の鈍痛や腰のだるさにつながると言われています。

一般的に生理痛が起きやすい方は、冷え性である場合が多く、体内で血行不良が起きている可能性があります。また、デスクワークなどで毎日長時間同じ姿勢でいることが多い方も、同様に体の血流が滞りやすくなります。気になる方は、マッサージを日常に取り入れて血行不良を改善し、生理痛を緩和していきましょう。

1-2.ホルモンバランスを調整し、自律神経を整える

マッサージを行う際、ホルモンバランスや自律神経を整えるツボを刺激することは、生理痛を和らげる効果につながります。

女性ホルモンと自律神経は、どちらも同じ大脳の視床下部というところで分泌がコントロールされており、一方がバランスを崩すともう一方にも悪影響を与え、身体のさまざまな不調を引き起こすことが明らかになっています。ホルモンバランスや自律神経が乱れ、頭痛や生理痛の原因になっているケースもあるのです。

幸いにも現代ではホルモンバランスや自律神経を整える体のツボというものが明らかになっており、このツボをマッサージで刺激することによって、自律神経の乱れを整えることができ、生理痛を軽減させる効果が期待できます。

ストレスなどによってもホルモンバランスは崩れやすいので、生理痛のある方はマッサージを有効活用して自律神経を整え、痛みを緩和させていきましょう。

1-3.骨盤を正しい位置に戻し、経血しやすくする

整体マッサージなどで骨盤の歪みや凝りなどを改善し、経血しやすくすることで、生理痛を緩和することが可能です。女性の体は排卵や月経の周期に合わせて骨盤の開け閉めが常に行われているのですが、骨盤に歪みがあったり、骨盤付近が凝り固まっている場合などにはこの開閉がスムーズに行われず、骨盤にうっ血が生じて生理痛を引き起こすケースがあるからです。

骨盤は上半身を支える役目があり、姿勢が崩れると骨盤周辺の筋肉が正しく使われなくなり骨盤の開閉が悪くなります。普段から姿勢があまり良くない方や、日ごろ足を組むことが多い方で生理痛にお悩みの場合は、骨盤矯正系のマッサージで骨盤の動きを正常に整え、生理痛を改善していきましょう。

2.【生理痛を緩和させる】おすすめマッサージ5選

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世間にはさまざまなマッサージ方法が存在しますが、ここでは、上記(1-1〜1-3)で紹介した生理痛の緩和が期待できるマッサージを厳選して5つご紹介します。

今すぐ実行して生理痛を和らげたい方は、自分で行える【セルフケア】をぜひ試してみてください。次の生理までに体質を改善して生理痛の緩和に役立てたい方は、プロの手による【お店で施術】がおすすめです。それぞれのマッサージに良さがありますので、じっくりチェックして自分にぴったりの方法を見つけましょう。

2-1.つぼ押しマッサージ【セルフケア】

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特定の内臓器官と機能面でつながっているとされる皮膚上のツボ(経穴)を押すことで、体の不調を整えていくのが東洋医学のつぼ押しマッサージです。このツボに刺激を与えることで生殖器などの各器官に直接働きかけ、生理痛や腰痛を緩和させる効果が期待できます。

ツボを押す際は、あまり力を入れすぎず、心地よいと感じるくらいの強さで押すようにしましょう。4〜5秒ほどかけてゆっくり押し、2〜3秒かけて力をゆるめ、離します。呼吸のリズムと連動させると行いやすいでしょう。また、つぼ押しする部分を事前にカイロなどで温めておくと、より効果が高まります。

下記では、生理痛に効果があると言われている代表的なツボをご紹介します。気軽にツボ押しできる場所ばかりなので、今すぐ生理中を和らげたい方はぜひ試してみてください。

・血海(けっかい)

血海

膝の内側、膝のお皿の上側くぼみから指3本分くらいのところに血海(けっかい)のツボがあります。
生理痛を含む、婦人科疾患全般に効果があると言われています。

・三陰交(さんいんこう)

三陰交

足首の内側、くるぶしの上に指4本をおいた上あたりが三陰交(さんいんこう)のツボです。
婦人科系の疾患全般に有効で、むくみや冷え性にも効果があることで知られています。

・合谷(ごうこく)

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手の甲の親指と人さし指の間にあります。親指と人さし指でL字を作ったときの角にあたり、押さえたときにジーンとする部分が合谷(ごうこく)のツボです。生理痛やむくみに効果があると言われています。

・腎兪(じんゆ)

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腰骨の高さに手を置いたときに、背中側の親指があたる部分から指2本分くらい上が腎兪(じんゆ)のツボです。生殖器に関する症状に効果があり、むくみや腰痛、だるさなどに有効とされています。

以上で生理時のツボ押しについては以上ですが、足つぼと生理については下記の記事で詳しく書きました。よろしければお読みになってみてください。

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2-2.アロママッサージ【セルフケア】【サロンで施術】

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植物の精油から作られる「アロマオイル」を使って行われるのが、アロママッサージです。自律神経の乱れから引き起こされる生理痛に、アロマオイルの持つ「香りの成分」が効果的に作用します。オイルを使って行われるマッサージは体を温め、全身の血行促進にもつながり、香りによるリラックス効果が高いのが特徴です。

AEAJ日本アロマ環境協会の調べによると、「鎮静・鎮痛効果」があると言われるラベンダーの精油を用いたアロママッサージにより月経痛が軽減したという事例が明らかになっています。

対象月経困難症の痛みに悩まされている助産学生および看護学生44名。
方法1回目はマッサージなしで、質問紙による回答で痛みの段階を自己評価、2、3回目はマッサージ後に月経の痛みの度合いを回答。
マッサージは同じ施術者によって行った。
期間

3回の月経期間で実施。マッサージは毎回同じ時間に15分間、下腹部に行った。

出典:実験結果(月経の痛みの強さの比較)

 

この他、生理痛の緩和が期待できるおすすめのアロマオイルを下記にご紹介します。

・ゼラニウム

痛みの緩和。
女性ホルモンのバランスを整える。
生理前緊張症、生理痛、むくみの緩和。

・ ジャスミン、ローズ

ホルモンバランスを調整する。
子宮の筋肉の緊張を和らげる。
生理痛の緩和。

・ グレープフルー、レモン

血流を良くする。
消化器官の働きを良くする
生理痛の緩和。

好みの香りを見つけて、アロママッサージでの生理痛の改善に役立ててください。

2-3.骨盤調整・整体マッサージ【サロンで施術】

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骨盤の位置や歪みなどを調整していく整体系のマッサージです。骨盤が傾いていたり歪みがあると、骨盤内でうっ血が起こり経血しにくくなり、生理痛を引き起こしている場合があります。骨盤矯正などの整体マッサージを行っていくことで骨盤が正しい位置へおさまり、正しく機能して経血しやすくなるので、生理痛を軽減させていくことが可能です。

お店では「骨盤矯正」などのメニューで行っているところが多く、プロの施術による効果が期待できます。このマッサージを初めて受ける場合は、生理が完全に終わってからがおすすめです。店舗によっては生理中の施術も受け付けてくれる場合もありますが、骨盤矯正を受けると骨盤が緩んで経血量が一時的に一気に増え、体に負担がかかる場合があるので、できれば生理中は避けたほうがよいでしょう。

また、骨盤の歪み具合によっては一度の施術で矯正することは難しい場合もあるので、継続して受ける場合には生理のスケジュールと合わせて施術者に相談してみましょう。

2-4.リンパマッサージ【セルフケア】【サロンで施術】

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体内のリンパの流れを促すことを目的としたマッサージです。手の平や指でリンパの流れに沿って皮膚の表面をさする方法が一般的ですが、体の部位によっては揉んだり軽く叩いたりする場合もあります。

生理痛の原因の一つにホルモンバランスの崩れがあることは上記(1-2)でお伝えしましたが、実はリンパとホルモンには密接な関わりがあり、リンパが滞るとホルモンの分泌にも影響が出てしまいます。日ごろからマッサージを行うことで、ホルモンバランスを整え、生理痛を緩和させていくことが可能です。

また、リンパの流れが滞ると老廃物がリンパ節に蓄積し、むくみやすくなったり、疲労感や倦怠感を感じやすくなります。リンパを流してあげることで、これらの症状を軽減させることができます。リンパマッサージは日常的に行えると理想的ですが、難しい場合は、生理の数日前から行うのがおすすめです。生理前に行うことでPMS(月経前症候群)の不快な症状を緩和し、ホルモンバランスや自律神経を整えていきます

簡単なリンパマッサージであれば自分一人でも行えますので、生理痛に悩む方は試してみましょう。下記には、リンパ液の流れが特に滞りやすい鼠蹊部(そけいぶ)や、生理中にだるくなる腰まわりのセルフケアをご紹介します。リンパマッサージでは、まず最初に全身のリンパの出入り口である「鎖骨」のリンパ節をマッサージします。以下セルフマッサージ方法をご紹介します。もちろんリンパマッサージサロンへ行くのもおすすめします。

腰骨〜鼠蹊部(そけいぶ)のマッサージ

 

鎖骨リンパマッサージ

 

腰骨〜鼠蹊部(そけいぶ)のマッサージ

鼠蹊部リンパマッサージ

おヘソまわりのマッサージ

おへそリンパマッサージ

 

腰まわりのマッサージ

腰リンパマッサージ

 

生理時にエステに行ってよいのか、下記の記事で詳しく解説しています。よろしければ合わせて読んでみてください。

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2-5.リフレクソロジー【セルフケア】【サロンで施術】

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足の裏にはリフレクソロジーの反射区(内臓と連動するツボ)が約60から70もあると言われています。この反射区を刺激しながら足裏のマッサージを行います。

心地よいと感じる適度な強さで足裏をマッサージすると足の裏が温かくなり、続けていくことで全身の血行不良を改善し、生理痛の緩和につながります。足裏は冷えやすく血流が停滞しやすい部分なので、生理痛に悩む方は日ごろから足裏マッサージを行うのがおすすめです。

 

*フットチャート(反射区マップ)* 
生殖器関連はかかと付近に集中しています。下の図を参考に足裏マッサージをしてみましょう。

反射区マップ

3.生理中のマッサージにおける注意点

生理中にマッサージをする場合、マッサージを行うタイミングや内容など、実は気をつけなければならない点がいくつかあります。

なぜなら、マッサージを行うと基本的に血行が良くなるため、経血量が増え、そのため思いもよらぬ貧血や立ちくらみが起きたり、体力が消耗して体に負担をかけてしまう場合があるからです。下記には、生理中のマッサージにおける注意点についてまとめています。ぜひ参考にしていただき、生理中の体にはできるだけ負担をかけないようにしましょう。

3-1.血ピーク時はマッサージを控えるほうが無難

 

 

出典:ソフィ「はじめてからだナビ」(経血量について)

生理期間中、経血量が増える2日目や3日目はとくに、マッサージを行うのは避けたほうが良いでしょう。マッサージで血流やリンパの流れが改善し血行が良くなりすぎると、出血量が想像以上に増えてしまう場合があります。

生理期間中は慢性的な鉄分不足の状態にあり、免疫力の低下を招く恐れがあるので、自然に行われる経血の量にとどめるように配慮し、それ以上に出血を増やさないようにしましょう。

また、生理期間中は脳内ホルモンのセロトニンやノルアドレナリンの生成原料である鉄分不足により、「だるい」などの症状が出て疲れやすくなるので、体力を消耗するような長時間のマッサージは行わないほうが賢明です。

3-2.通常より肌が敏感に。クリームやオイルにも注意

排卵後に分泌される「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の影響で、生理前から生理中にかけて、肌荒れがおきやすくなります。このため、生理中にマッサージクリームやオイルを使う場合には、肌が通常よりも敏感に反応してしまうことも考えられるので注意が必要です。

セルフケアでアロママッサージなどを行いたい場合は、まずは二の腕の内側など皮膚の柔らかいところで過敏な反応などが出ないか試した上で、使用するとよいでしょう。

お店での施術の場合、生理期間中は施術を受け付けていないところもあるので事前にその旨を伝え、クリームやオイルを使用する場合には刺激の少ないものを選べるよう相談してみましょう。

 

出典:カラダのキモチ

3-3.頭部への刺激はNG。ヘッドマッサージは避ける

生理中、とくに生理の前半は、頭皮への強い刺激やマッサージは避けるようにしましょう。なぜなら、骨盤と頭蓋骨は体内で密接に連動しており、生理中に頭蓋骨に強い刺激を与えると骨盤の働きに影響が出る可能性があるからです。

頭と頭蓋骨には密接な関係があります。特にそれらが連携するのが、生理の時。
(中略)生理前には、骨盤が開く前に、なんと頭蓋骨もわずかに開くのです。それに連動して骨盤が動きます。
生理1〜2目は頭を刺激すると骨盤の自然な動きに影響が出るため、ヘッドマッサージは控えましょう。

 

引用元:2013年 ブルーロータスパブリッシング(インプレス)森田真理『頭から体を癒す』より引用

生理のためにせっかく開いた骨盤が、頭蓋骨への刺激により閉まってしまう可能性もあり、その場合に生理痛がひどくなることも考えられます。生理中は頭部への刺激を控え、静かに過ごすようにしましょう。

注意点は以上ですが、他にも生理の時は「やりたいけどためらわれる」ことがいくつかあります。岩盤欲は大丈夫なのか、という内容を下記の記事で詳しく解説しました。気になる方はご覧になってみてください。

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4.まとめ

今回の記事では

「マッサージの生理痛への具体的な効果」
「生理痛におすすめのマッサージ5選」
「生理中のマッサージにおける注意点」

についてまとめました。生理中の女性の体は、いつにもましてデリケートです。決して無理はせず、女性ホルモンや生理のサイクルに合わせた効果的なマッサージを取り入れて、生理痛を軽減させていきましょう。

 

またマッサージを受ける前に考えることとして、飲酒についての記事を書きました。よろしければ合わせてお読みいただければ幸いです。

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