あなたは、「マッサージ中に寝てもいいのかな?」とか、「マッサージ中に寝ると、その効果が半減してしまうのでは?」と思っていませんか?
マッサージしてもらっている時や、リラクゼーションサロンなどで施術を受けていると、気持ちよくなり寝てしまうことがありますよね。
マッサージなどの施術中に寝てしまうことは、心配しなくても大丈夫です。眠っているときは、余計な力が抜けているので、緊張している状態よりもマッサージの効果が期待できるという意見も少なくありません。
また、マッサージ中に無理して寝る必要もありません。苦痛をかんじている部位が改善されていく快感を味わうのも一興です。
今回は、マッサージやもみほぐしなどの施術でなぜ寝てしまうのか、寝ながらマッサージを受けるとどのような効果があるのかなどを探ってみましょう。
これを読んで、疑問や不安が解消し、今後リラクゼーションサロンなどで受ける施術が楽しみになれば幸いです。
1.マッサージをすることで眠くなる仕組み
あなたは、マッサージやもみほぐしなどの施術を受けているときに寝てしまったことはありますか?
または、リラクゼーションサロンなどで、施術を受けながら眠っている人を見たことがありますか?
もし施術中に眠ってしまっても、問題ありません。というか眠ることはおすすめできます。眠っているときは筋肉が弛緩するからです。
施術を受ける時は力を抜いたほうがよいとされています。つまり眠ることで筋肉に力が入っていない状態になるため、マッサージ効果をより高めることも期待できるでしょう。
(施術を受け慣れていない人は緊張して体に余計な力が入ってしまい、筋肉をほぐされにくいとも)
またマッサージをすると多くの方が眠くなる仕組みを解説します。マッサージには、以下の仮説が提唱されているからです。(※)
- 副交感神経の活動の増加
- 信頼関係の構築
- 血流量の増加
- リンパ循環の改善
- セロトニンとエンドルフィンの増加
※ セロトニンは、眠気を導くメラトニンの材料になるホルモン
※ エンドルフィンは、モルヒネ様鎮痛作用があるホルモン
この仮説を正しいとし、マッサージはがんの補完代替療法の一環として、主に緩和ケア病棟などでも活用されています。また以下のようなことも考えられるでしょう。
- マッサージによって副交感神経の活動が増加すれば、眠くなります。(2章で詳しくみていきます。)
- マッサージによって神経伝達物質であるセロトニンやエンドルフィンが増加すれば、快眠につながります。
マッサージには、眠気を誘うこと、質の良い眠りに導く要素があることが期待できますね。
※上記の仮説は、まだ十分に検証されていません。
※病棟などで行われるマッサージは、通常、国家資格「あん摩マッサージ指圧師」の有資格者によるものです。
以下の記事もおすすめです。興味があればぜひ読んでみてください。
関連記事2.マッサージと睡眠で得られる効果
マッサージを受けると、眠くなる仕組みはご理解いただけましたでしょうか。
次は、マッサージで得られる効果と、睡眠で得られる効果をみていきましょう。
マッサージで得られる効果
- リラックス効果
- 疲労回復
- 血液やリンパの流れを促進する
- 細胞修復効果
- 自律神経のバランスを整える
- ストレスホルモンの減少
- 免疫力アップ
睡眠で得られる効果
- 疲労回復
- 生活習慣病予防
- ストレス緩和
- 肥満防止
- 美肌効果
- 記憶力を高める
- 仕事への集中力を高める
上記の2つの効果を結びつける研究結果はありませんが、それぞれのメリットが相乗効果を生むことも期待できますね。
3.“質の良い睡眠”をとるための方法
マッサージやもみほぐしなどの施術を受け、心地よければ眠くなるのは自然なことです。そこで、マッサージのことだけでなく、“質の良い睡眠”について探ってみましょう。
大学などの研究機関でも、人間が眠らなければならない理由は、まだハッキリわかっていません。
とはいえ、「眠らないとパフォーマンスが落ちる」「健康被害がある」ということは確かなので、睡眠が大切ということは事実です。
質の良い睡眠とは
- 寝つきが良いこと
- ぐっすりと眠ること
- 寝起きが良いこと
すべて想像できますよね。
質の良い睡眠には、以下の3つが大切です。
- 部屋を暗くする
- 静かな環境にする
- 温度湿度を快適に保つ
それぞれの条件について、もう少し詳しくみていきましょう。
3-1.部屋を暗くする
体内時計をリセットするには、光の浴び方(明るさ)を調節することが有効です。起床後から日中は、日光などの明るい光を浴びることで、睡眠ホルモンとも呼ばれる「メラトニン」が分泌されにくくなります。
逆に、夜に明るい光を浴びすぎると、メラトニンの分泌が減少してしまうので、寝つきが悪くなってしまいます。
眠る前にテレビを見たり、スマートフォンなどを操作したりすると、脳に刺激を与えるだけでなく、光の影響で睡眠と覚醒のリズムが調整しにくくなるので、おすすめできません。
3-2.静かな環境にする
寝る前は、活発な活動を促す交感神経を刺激しないように過ごしましょう。無音であることが必ずしも良いわけではなく、リラックスできる音楽を小さめの音で聞くのもよいでしょう。
3-3.温度湿度を快適に保つ
たとえば体が冷えていると、体温を逃さないようにするため、防御機能である交感神経が優位に働き、夜になってもリラックス神経である副交感神経に切り替わらず、心身が緊張した状態(過緊張)が続きます。
体温や部屋の温度・湿度をよい状態に保つことは、質の良い睡眠に不可欠なのです。
また寝つきを良くするために、就寝数時間前の入浴が効果的です。お湯に浸かると、体の隅々に張り巡らされている末梢神経が拡張し、血行が促進されるので、深い眠りにつきやすくなります。
以下はお風呂の温度と時間の目安です。
- 38度前後のぬるめのお湯:25~30分
- 42度前後の熱めのお湯: 約5分
- 40度前後のお湯で半身浴:約30分
4.“頭のほぐし”で睡眠へと導くサロンも人気
マッサージやもみほぐしなどの施術を受ける環境は、まさに“快眠へと導かれやすい環境”ですよね。「枕が変わると眠れない」という人もいるので一概には言えませんが、「マッサージ中に寝てしまう」という人は、納得できたのではないでしょうか。
近年人気の無水ヘッドスパ(ドライヘッドスパ)専門サロンでは、施術を受ける多くの人が、10分程度で眠ってしまうとか。
このサロンでは、脳に一番近い頭部から心地よい刺激を与えるドライヘッドスパによって、脳に癒しを与えて、深い眠りに導くことを目指しています。
頭痛や肩こり、眼精疲労、寝つきが悪い、ストレスを感じている人におすすめだそうです。
以下の記事もおすすめです。興味があればぜひ読んでみてください。
関連記事5.まとめ
この文章では、マッサージ中に寝る(眠ってしまう)ことはリラックスできているということであり、むしろマッサージやもみほぐしなどの施術は、睡眠を促す効果があるいうことをみてきました。
有資格者「あん摩マッサージ指圧師」のマッサージは、がんの補完代替療法の一環として、主に緩和ケア病棟などで活用されていて、
- 副交感神経の活動の増加
- セロトニンとエンドルフィンの増加
- 血流量の増加
などに効能が期待できる(まだ十分に検証されていない)ということを知りました。
マッサージで得られる効果
- リラックス効果
- 疲労回復
- 血液やリンパの流れを促進する
- 細胞修復効果
- 自律神経のバランスを整える
- ストレスホルモンの減少
- 免疫力アップ
睡眠で得られる効果
- 疲労回復
- 生活習慣病予防
- ストレス緩和
- 肥満防止
- 美肌効果
- 記憶力を高める
- 仕事への集中力を高める
これらマッサージと睡眠の関係を証明する研究結果はないのですが、双方のメリットが得られる可能性を秘めています。
睡眠については、大学や企業などさまざまな研究機関で“眠る理由”を追求している段階であるものの、“質の良い睡眠”は心身の健康維持のためにも重要です。
質の良い睡眠には
- 部屋を暗くする
- 静かな環境にする
- 温度湿度を快適に保つ
ことが大切だということもみてきました。
また、気持ち良い状態で一気に寝落ちに導くので人気の“頭のほぐし専門店”も存在し、それで癒される人が多数いるという事実も紹介しました。
自分が「気持ち良い」と感じるリラクゼーションや施術を見つけ、肩こりや腰痛などのつらい症状、または日々のストレスが緩和・改善されることを願っています。
以下の記事もおすすめです。興味があればぜひ読んでみてください。
関連記事