「運動やめたら全部脂肪に変わっちゃった」
筋肉が脂肪に変わることはないのですが、
なぜそういうふうに思うのでしょうか?
東京大学名誉教授の石井直方先生のお話によると
大腿四頭筋の場合で言うとおおよそ25〜30歳の段階で一番太くなり、
その後、普通に日常生活を送っていても年齢とともに減少して行くそうです。
それは、だいたい80歳のときには、筋肉の横断面積が全盛期の半分程度になるとか。
30歳で最も太くなり、80歳でその半分になってしまうということは、大腿四頭筋は50年で50%減少。
単純計算では1年に1%ずつ減少していくと考えられるそうです。
運動習慣がなくなれば筋肉は日々小さくなり、
基礎代謝も減少して余剰エネルギーが体脂肪に蓄積されて筋肉が脂肪に変わったように思われますね。
さらに、入院などで1日中ベッドの上で寝たきりの状態になると、
大腿四頭筋は1日で0.5%ほど、2日で1%ほど減少するそうです。
先程の計算に当てはめると、2日で1年分の筋肉が落ちることになり、筋肉の落ちるスピードはかなり速い。
でも先生が言うには、運動習慣のあれば筋肉の減り方は緩やかになるそうです。
筋肉を上手に維持するのは自分次第ってことですね。