腰痛をはじめとした慢性と言われる方の脳の血流量は著しく低下し、
脳の背外側前頭前野(DLPFC)と言われている場所の体積は減少しているという結果が出ています。
痛みを脳が感じると「痛みの回路」が生成されます。
痛みが回復すれば、その回路は抑制されて痛みが消失することになるのですが、
この背外側前頭前野(DLPFC)の機能が低下すると「痛みの回路」が抑制されず
痛みがなかったとしても痛みを感じる状況になってしまうそうです。
背外側前頭前野(DLPFC)の機能を低下させる原因は、
主に、恐怖や不安などのマイナスの感情や強烈な痛みや痛みから来る不安感などが挙げられます。
たとえば、
運動を行った時、90%は、痛みが改善している動きなのに、ほんのわずかの10%の痛みに
フォーカスしがちになって痛みの不安を抱えてしまうということもあるそうなのです。
では、背外側前頭前野(DLPFC)を活性化させるにはというと
カーネギー・メロン大学などの研究チームが2016年7月に学術誌「Biological Psychiatry」で
マインドフルネス(瞑想)の効果を発表しました。
たった今、起きている事に意識を集中させ、心を落ちつかせるという方法です。
仰向けに寝ていた場合は、呼吸に意識をしてゆったりする
歩いている場合は、足の動きを意識したり、筋肉の動きを意識したりと
「いま」に意識をするそうなのです。
また、運動で言えば
痛みが出ると「動かさない」という反応になりますが、
これでは筋肉的にも別な部分の低下も引き起こしてしまいますので
「痛みの出ない範囲で動かす」ことが大切になります。
痛みがあった記憶を塗り替えることです。
くり返し、痛みがないことが続くと・・・痛みの不安がなくなりますね。
慢性として判断されるのは3か月以上痛みが継続する場合です。
なるべく痛みが出たら早めに対処することが大切ですね。