お酒を飲むとアルコールは胃で20%吸収され、残りは小腸へ行き、肝臓に運ばれます。
肝臓ですぐ分解されるかと言うとそうではないようです。
しくみは、
大部分のアルコールは血液によって脳に到達し、脳を麻痺させて酔い状態になります。
脳に運ばれるまで30分から2時間ほどかかるそうなので、お酒を飲んでもすぐには酔わないようです。
血中アルコール濃度と酔い状態を表した面白い資料がありますのでご紹介します。
※(社)アルコール健康医学協会「お酒と健康を考える」より抜粋
●爽快期 血中アルコール濃度 0.02~0.04 ビール中瓶~1本/日本酒1合
さわやかな気分、陽気になる
●ほろ酔い期 血中アルコール濃度 0.05~0.10 ビール中瓶1~2本/日本酒1~2合
ほろ酔い気分になる、理性が失われる、脈がはやくなる、手の動きが活発になる
●酩酊初期 血中アルコール濃度 0.11~0.15 ビール中瓶3本/日本酒3合
気が大きくなる、大声でがなりたてる、立てばふらつく、怒りっぽくなる
●酩酊期 血中アルコール濃度 0.16~0.30 ビール中瓶4~6本/日本酒4~6合
千鳥足になる、何度も同じことをしゃべる、呼吸が早くなる、嘔吐・吐き気が起こる
●泥酔期 血中アルコール濃度 0.31~0.40 ビール中瓶7~10本/日本酒7~1升
まともに立てない、意識がはっきりしない、言語がめちゃくちゃになる
●昏睡期 血中アルコール濃度 0.41~0.50 ビール中瓶10本以上/日本酒1升以上
揺り動かしても起きない、呼吸はゆっくりと深い、死んでしまう場合もある
脳への影響は、アルコールが入ると、網様体が麻痺し、理性を司る大脳新皮質の活動が低下、
おさえらえていた大脳辺縁系(本能や感情を司る)の活動が活発になるので陽気なるのです。
でもこれが深酒になってくると麻痺が脳全体に広がり、呼吸中枢(延髄)も危ない状態となり
死にもつながってしまうのです。
アルコールの処理能力は、人によって違いますが、血中アルコール濃度が0.05でも運転の注意の集中に対して
悪影響を及ぼすデータもあります。
もちろん「飲んだら乗るな」ですが、
年齢とともに代謝機能の低下で酔いやすくなったり、
女性は特に、
男性よりアルコール分解スピードが遅く、血中アルコール濃度がこくなりやすかったり、
アルコール依存症、乳がん、骨粗しょう症のリスクが高くなりますので気を付けましょうね。
※参考 お酒と健康ABC辞典(キリンビール株式会社)