味覚は下にある味蕾(みらい)という組織で
甘味、酸味、塩味、苦味、うま味を感じ取っています。
でも、実はその味覚を感じとるのは、総合的なことで判断されているようなのです。
嗅覚、触覚、温度覚、痛覚、視覚、聴覚、そして体の状態や過去の経験など
味を決める要素は、これだけあり、個人差も大きいそうです。
びっくりですね。
みぞれシロップを使った実験をご紹介します。
1つは、赤の着色料をいれたものともう一つは、黄色の着色料をいれたものを作りました。
それを氷にかけて食べてもらった実験です。
同じ味なのに、食べた人の感想は、赤はイチゴ味、黄色はレモン味だったそうです。
イチゴ味のかき氷やレモン味のかき氷を食べた記憶だったり、
赤はイチゴと言った先入観が影響しているのでやはり味覚は総合感覚なのですね。
ソムリエなど舌を職業にしている方は、繊細な違いを感じるのも才能ではありますが、
後天性の要素として「学習」も大きく影響しているようです。
最近「食育」が大切とも言われていますが
味覚障害のある人の中に、「独りぼっちでさみしい」と漏らす方がいるほど
食事を美味しく食べられていない環境があると言われる医師もいらっしゃいます。
味を感じ取るというそれだけのことなのですが、
いろいろなことにつながっているんだなと感じます。